Column

浦和学院(埼玉)編「2013年選抜優勝、2015年選抜ベスト4と黄金期に入りつつある浦学のつながり!」

2015.07.14


左から高校時代の佐藤 拓也、立教大・山根 佑太、早稲田大・小島 知哉

 関東地区では強さが際立っており、常に甲子園に出場している強豪・浦和学院
今や甲子園には当たり前に出場しており、近年で春秋どちらも出場しなかったのが2009年、2010年、2014年ということを考えれば、驚異的な強さである。1点差でも、10点差でも負けは負け。勝つために野球、私生活まで徹底している浦和学院のつながりについて調べてみた。

甲子園出場は通過点。甲子園優勝が最大の使命

 2008年は、夏の甲子園に出場。この時は、チームを引っ張ったリードオフマンの坂本 一将、投手では2枚看板として中学時代、松本南リトルシニアで全国優勝を果たした高島 政信と、森土監督の息子さんである森 大が主戦として投げてチームを引っ張った。残念ながら初戦で横浜と対戦し1点差で敗れるが、個々の能力が非常に高い選手達であった。

 そして2010年、後にプロ野球へ進んだ南 貴樹、エースナンバーをつけた阿部 良亮が好投手として注目度が高い年でもあった。捕手には久保 翔平という森監督が絶対的に信頼する捕手の存在により、春季大会は関東大会優勝を果たし、甲子園出場が有力視されていたが、最後の本庄第一に敗れ、甲子園出場は叶わなかった。またこの年、ユニフォームを現在のユニフォームに変えた。関東大会限定のものだったが、選手から好評を得て、現在のユニフォームに落ち着いている。

 2011年は選抜甲子園に出場。明治神宮大会準優勝した鹿児島実と対戦(試合レポート)。主力として、1番打者の日高 史也や主将の小林 賢剛が中心となって活躍したものの、試合は5対3で初戦敗退となった。花咲徳栄準決勝で敗れて甲子園出場はならず。

 翌年はライバル校に敗れた悔しさを糧に連続で甲子園に出場。2年生からエースナンバーを背負っていた浦和学院佐藤 拓也が3年生となり投手はもちろん、打者としても素晴らしいセンスで活躍した。中軸打者として笹川 晃平、主将としてチームを引っ張った明石 飛真、捕手としてチームを支えた林崎 龍也などが中心となって活躍。は優勝した大阪桐蔭を最後まで追い込んだ(試合レポート)。

 浦和学院の歴史が変わった2013年度は春のセンバツ初優勝を達成。決勝では済美の好投手・安楽 智大インタビュー関連コラムを攻め立て17点を奪って優勝。打撃力が際立った代だった。

夏の埼玉大会
で完全試合を達成した2年生エースの小島 和哉、先頭打者の竹村 春樹、中軸打者の高田 涼太山根 佑太などがいた。特に4番を打っていた髙田は選抜で3本の本塁打を打つなどして大活躍。勢いをそのままに夏も甲子園に出場。連覇をかけて上林 誠知擁する仙台育英と対戦(試合レポート)したが、打撃戦の結果10対11で惜しくも敗れてしまった。大黒柱の小島が制球に苦しんでしまい浦和学院としては悔いの残る試合になった。

 翌年も小島が新チームのエースとして残り、期待がかかった。しかし夏の大会では思うような結果が出せずに3回戦で県立川口に敗退している。

 最後に今年度。新チームが始まってからの強さは抜群。凄みはないが投球術に長けている左腕・江口 奨理、下級生から試合出場している諏訪 賢吉、主将の津田 翔希、4番の山崎 滉太を軸に秋季関東大会優勝、出場した神宮大会では仙台育英に敗れるが準優勝。自信を持って臨んだ選抜では準優勝した東海大四に接戦で惜しくも負けてしまいベスト4。そして推薦出場として臨んだ春季関東大会でも圧倒的な力の差をみせつけて2季連続で関東大会優勝した。

 控え選手も能力がある選手が多いことから、今年度の浦和学院は手をつけられないぐらいの強さを持っている。近年稀にみる総合力をもったチームであり、今年度は非常に期待されていることは間違いない。

 学年が変わっても毎年強さを維持している浦和学院。3年生は引退した後も活動し、練習に参加。後輩達の練習を手伝うことが良い伝統となっている。現役生達にとっては大きな存在であるわけだ。日本でもかなり厳しい練習を行っているという浦和学院だが、3年間日本一という目標に向けて妥協せず取り組んでいるところが浦和学院の最大の強さである。


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[page_break:2009年卒~2015年卒までの浦和学院OB]

2009年卒~2015年卒までの浦和学院OB

 強豪校として、名を轟かせている浦和学院。この時代に活躍した選手達を見てみよう。

■2009年卒
坂本一将東洋大―セガサミー)
森大早稲田大―三菱倉敷オーシャンズ)
高島政信東洋大卒)

■2010年卒
真島 健東京国際大―新日鐵住金鹿島)

■2011年卒
南 貴樹(元福岡ソフトバンクホークス)
阿部 良亮東洋大日本通運
久保 翔平東洋大

■2012年卒
日高 史也日本体育大
小林 賢剛東洋大

■2013年卒
浦和学院佐藤 拓也立教大
笹川 晃平東洋大
林崎 龍也(国士舘大)
明石 飛真東洋大

■2014年卒

高田 涼太立教大
竹村 春樹明治大
山根 佑太立教大
山口 瑠偉東洋大

■2015年卒
小島 和哉早稲田大

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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