徳島の高卒2年目の大型右腕にメジャースカウトが注目!?

篠崎は大躍進の成績を残すのか

 大穴として、徳島インディゴソックスの192センチ長身右腕・篠崎を推したい。修徳時代から最速148キロを投げ込む大型右腕として注目されていた。惜しくもドラフトでは指名漏れとなったが、大学、社会人、独立リーグなど多くのオファーがある中で、「独立リーグの雄」と称される徳島へ。1年目は2試合だけに終わったが、2年目の今季は前期7試合で1勝1敗、防御率4.50、12回を投げ、10奪三振だが、ピッチングの中身は着実に成長を見せている。常時150キロ前半のストレートは打者の膝下にズバリと決まり、球質も長身を生かした角度のあるもので、打者からすればかなり打ちにくい。130キロ中盤のフォーク、120キロ中盤のスライダーの落差もある。今年の篠崎のピッチングはMLBのスカウトからも注目を浴びるようになっている。

 長身投手が台頭するまでには時間がかかる。だがハマった時のパフォーマンスは計り知れない。日本ハムの達孝太投手(天理)も3年目まで浮き沈みが激しかったが、ついに今年は今季5試合で4勝、防御率0.33と圧倒的な投球を見せるようになっている。

 篠崎も素晴らしい投球で圧倒する試合もあれば、打ち込まれる試合もあり、時間がかかるタイプ。ハマった時の投球は今年のドラフト上位候補に挙がっている大学生投手と比較しても負けていないものがある。徳島は投手のコンディション管理にかなり気を使っており、消耗度が少ないので、勤続疲労による故障も考えづらい。

 さらに大学生のドラフト候補に比べて2学年下の20歳という若さでこれほどの投球ができているのが魅力だ。1、2年に下積みすれば、23歳になる頃にはエースクラスの投手へ成長する可能性がある。徳島関係者によると、「NPB球団の評価は高いです。とにかく後期のパフォーマンスが大事だといわれています」とこれから始まる後期で前期以上のパフォーマンスを披露すれば、独立リーグ史上初となる1位指名が見えるかもしれない。

 これからもプロを目指す選手たちのアピールの場は続く。高校生は夏の地方大会、甲子園。大学生は秋のリーグ戦。社会人は都市対抗、日本選手権予選。独立リーグは7月以降の公式戦、あるいはNPBチームとの交流戦だ。

 夏、新たな選手がドラ1戦線に浮上するのか。注目したい。

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