昨年のドラフト1位は高校生4人、大学生6人、社会人2人だったが、楽天1位・宗山 塁内野手(広陵-明治大)、中日1位・金丸夢斗投手(神港橘-関西大)など大学生が主役。年明けの段階から彼らが目玉扱いされていた。
一方、2025年のドラフト戦線。優秀な選手はものの、宗山、金丸のような圧倒的な人気を集める選手は現時点でいない。評価は流動的でシーズンのアピール次第となりそうだ。
そんな状況ではあるが、あえて現時点でのドラフト1位候補12人を挙げてみよう。
福田 拓翔投手(東海大相模)
150キロトリオはやはり世代をリードする存在
福田 拓翔(東海大相模)、森 陽樹(大阪桐蔭)、石垣 元気(健大高崎)
高校生では石垣、福田、森の150キロトリオが人気となりそうだ。最速158キロ右腕・石垣は圧倒的な球速を持ち味。関東大会2試合を振り返ると、準々決勝の平均球速149.5キロ、決勝の平均球速146.29キロと大学、社会人の投手に負けていない。最終学年では制球力、変化球の精度などより投球を突き詰めていけば、1位指名はほぼ確定の投手ではないか。
福田は140キロ前半でも空振りを奪えるストレートの球質の良さがある。130キロ中盤のフォーク、スライダーの精度も高い。秋の投球は本来の持ち味を出せずに終わった。センバツ出場は厳しくなったが、4月の春季県大会までしっかりと投球の形を作り上げ、グレードアップした投球を見せてほしい。
森は昨夏甲子園の小松大谷戦で先発し、最速149キロ、平均球速143.74キロをマーク。130キロ中盤のスライダー、フォークの精度も高かった。1回戦で敗退した秋季近畿大会・滋賀学園戦でも140キロ後半の速球を投げ込んでいた。こちらもセンバツ出場は厳しい状況だが、今年の高校生の中で常時140キロ後半の速球、一定の変化球を投げられて試合を作れる高校生投手はなかなかいない。今年の高校生では石垣、福田に並んで1位候補に挙げられるべき投手だ。大阪桐蔭の選手が最終学年でセンバツに出場せず、ドラフト1位となれば、2005年の辻内崇伸投手(巨人)、平田良介外野手(中日)以来となる。春の大阪府大会から密着マークを受けるのではないか。