実績十分なコーチ陣
常総学院時代の教え子たちも続々コーチに就任した。2013年春夏甲子園メンバーで、エースとして活躍した飯田 晴海氏(東洋大-新日鐵住金鹿島)、堅守のショートとして活躍した吉澤岳志氏(青山学院大-JR東日本)、2015年の選抜甲子園の主軸として活躍した和田 慎吾氏だ。さらに埼玉の昌平で指導していた座主 隼人コーチも加わった。座主コーチは智弁学園、立教大、シダックスでプレーし、郁文館ではバッテリーを指導。寮長も務める。指導者が増えたことで役割分担が明確になり、選手の強化がしやすくなった。
吉澤岳コーチ
「素晴らしいスタッフが揃ってくれたので、役職が被らないようにポジション別で責任をもって配置しています。ポジションごとに子どもたちの悩みを聞いてもらえばと思います。勝敗の責任は自分ですけど、子どもたちの成長についてはコーチの仕事なので、今まで以上に手厚く指導ができると思います」(佐々木監督)
選手たちもコーチの存在や、指導の変化を実感している。津本一希主将(3年)は「今までの指導とは違い、一つ一つの指導が細かく、守備の連携、カバーリングなど新しく教えてもらって、今までとは違います」と守備の意識の変化が現れたと語る。一次予選で満塁本塁打を放った4番の鹿内翔央内野手(3年)も「自分の守備を指導する吉澤さんから、一から守備の基礎を教わり、上手くなったと思います」と話した。
新体制となった郁文館の知名度向上には欠かせないものとして、公式インスタグラムが挙げられる。試合や練習の様子、指導者の紹介などを保護者有志が積極的に公開している。これは保護者たちが佐々木監督、大峰スカウト部長ら指導者の選手への指導、環境整備をする姿に心を打たれたことがきっかけだった。
佐々木監督は「ネットによる情報発信は、出せない部分も多く、高校野球では結構デリケートなんです。しかし、郁文館の親御さんたちは情報のリテラシーが高い方が多いので、おまかせしています。素敵な写真、動画も撮影してもらっていますし、助かっています」と語る。
インスタグラムで投稿されている写真はほんの一部にすぎない。野球部関係者限定の写真・動画もたくさんある。コーチは常勤ではないため、見に行けなかった試合は動画を見返して、フィードバックに役立てているという。
郁文館は選手、指導者、保護者が一体感を持ったチームになった。
目指すは夏ベスト8
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