<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:川越東7-2西武台>◇29日◇3回戦◇埼玉県営野球場
昨秋準優勝の西武台は3回戦敗戦も試合後、河野監督は割とサバサバとしていた。というのも、今大会前の練習試合ではほとんど勝てておらず、雰囲気もあまり良くない状態。シード校ということで地区予選もないため、波に乗り切る前に敗れてしまった。それでも結果はある程度想定内であったようだ。
4回裏、主砲・田代 寛人(2年)がライトスタンドへソロ本塁打を放ち先制するも、河野監督は
「雰囲気を払拭してくれたのは良かったがこれは本来のうちの野球ではない。繋いで足を絡めることができなかった」
と、楽観視していなかった。
案の定、先発・加藤 爽翔(3年)は7回4安打3失点とまずまずの投球も、頼みの打線はフライアウト15と多く、要所で守備も乱れた。
本来のエースの追木 渉登(3年)も今大会はベンチ外。
「もちろん、怪我もありましたが、そもそも信用がなくて。人間的な部分で未熟なので夏までに成長しないと」
と、エースの奮起を促した。
ただ、収穫もあった。まず105キロの巨漢スラッガー・田代が一冬を越え体重を10キロ落とし95キロへ減量した。筋肉量を増やし体脂肪を落としサードが守れるようになり、ファーストには同じく巨漢の古川 悠真(3年)が入る超攻撃的布陣が組めるようになったこと。
そして190cmの1年生左腕・深見 陵太(練馬シニア)の存在だ。この日は9回途中に登板し痛打を浴びたが、打者3人に対し2奪三振と素材は申し分ない。成長次第では大きな注目を浴びる可能性を持った投球であった。
河野監督は厳しくチームの現状を語る。
「この代は強みがないことが問題です。旧チームだと走塁ができて、投手の枚数もいた。強みを見つけようとして冬やってきたが、現状そこまでには至らない。昨秋は勢いで勝ち上がった子達なので、『これさえあればこっちの展開に』というものがない。我慢強く戦えたらまた違ったんですがそれもない」
この敗戦を糧に夏までに自分達のカラーを見つけ、どのようなチームに変貌することができるか。ここからの2ヶ月にかかっている。
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