<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:大宮北7-1川口市立>◇26日◇2回戦◇県営大宮球場
「投打ともに出来過ぎです」
と開口一番、大宮北・佐々木秀一監督は笑顔で語った。
大宮北は、中学時代に全国大会出場を経験している選手たちが主力となっている。
2番投手の伊藤実遥(3年)、背番号25・柏倉康佑(3年)の左右両輪、正捕手・橋本海里(2年)、レフト・茂木大輝(3年)の4人は、さいたま市立城北中出身で、22年3月に開催された文部科学大臣杯第13回全日本少年春季軟式野球大会に出場している。
相手のシード校・川口市立のエース・道山奏仁(3年)は同中学校出身で、伊藤とともに全国大会で登板している。
両校共に左打者6人がスタメンに抜擢された。それだけに左投手対策は必須だ。
「調子が良いのと、川口市立さんの打線は得意ではないタイプかと思いました」(佐々木監督)と先発は昨秋主戦で投げていた柏倉ではなく、左サイドの伊藤。一方の川口市立も2年生左腕の栗原鉄平が登板する。
試合は大宮北が序盤から優位に試合を進める。
2回表、この回先頭の茂木がライト越えの三塁打を放つと、相手の野選で1点を先制。大宮北は4回表にも、森下湧人(3年)、茂木、関口慶(3年)の3連打と1番延原孝介(2年)の2点適時打で3点を奪い4点差とする。
7回に1点を失うも、最終回、川口市立のエース道山に対し、伊藤のライトフェンス直撃三塁打を足がかりとし、勝田櫂次(3年)のセーフティースクイズや相手の押し出しなどでさらに3点を追加。7対1と試合を決定付ける。
投げては、伊藤が1失点完投勝利。
「取って欲しいアウトを三振やフライアウトで取るため準備していたピッチングができていた」(佐々木監督)
「川口市立さんは良い左打者が多いので、今日はタイミングを外す遅い球をうまく使うことができた」(伊藤)
夏のシードを確定させた。
また、昨秋は新人戦の大宮東戦や秋季県大会の武南戦で共に10安打近くは放つも左腕投手を捉えられず敗れた。それを踏まえ、佐々木監督は左投手対策に取り組んできた。
「左打者の一番遠い所を打つことを左投手対策としてやってきた。これまでは苦手なことややらなければいけないことを後回しにして、やりたいことや好きなことばかりやっていたが、ちゃんとやるべきことをやれるようになった。もうちょっと苦しくなるかなと思っていたんですが成果が出た」
適時打を放った1番延原も練習の成果を発揮できたと語る。
「左投手を練習通りに打てた。外角も強い打球が打てるようにどちらの方向にも強い打球を打つことを意識している」(延原)
川口市立の左腕2人に対しても11安打を放ったのは収穫だ。
また、大宮北といえば、業者を入れ、食堂で集まって行う食トレが有名だ。伊藤は食トレの効果を語る。
「食トレで3年生までに平均で10kg増やすこと。毎月の目標も決めています。その結果パワーもついて球速も10km速くなった。2番ピッチャーは負担が大きいですが今は自由に打たせてもらっているので」
伊藤の投打の活躍はもちろん、この日猛打賞の茂木などその他の選手達もスケールアップしているだけに、今後どこまで勝ち上がるのか注視したい。
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