<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:聖望学園4-1浦和実>◇26日◇1回戦◇県営大宮球場

 地区予選から見違えるような変貌を遂げた。

 聖望学園は県初戦でセンバツベスト4の浦和実と秋のリベンジマッチ。

 地区の川越南戦でも触れたが、昨秋ベスト16でのラウンド1で聖望学園打線は浦和実石戸 颯汰(3年)から8安打(うち長打2本で失点は1)を放っている。但し、聖望学園打線は10日前の川越南戦では僅か6安打と心配な内容。メンバーも打順もほぼ同じ。浮中監督はこの試合まで守備を中心に鍛えてきたと明かす。

 「実はこの10日間試合形式など主に守備を鍛えてきました。この代は旧チームと比べ大物打ちがいないので細かいことも絡め繋ぐ意識を徹底してきた」

 初回、先頭の近藤翼(3年)が二塁打を放ち勢いをつけ、5番・毛利悠斗(3年)が適時打を放つ。良い形で2点を先制すると、3回には近藤、大羽達也(3年)が2本の長打を放ち3点差をつけ、試合の主導権を握る。その後、浦和実駒木根 琉空(3年)に一旦流れを止められるも、7回には駒木根から大羽が適時二塁打を放ちダメを押した。

 投げてはエース中村が「もう一回浦和実とできるということで気持ちが入った。真っ直ぐも変化球も低めに行って目付をずらしてフライアウトを打たせる投球ができた」

 前回同様に好投(前回は6回2失点)。この日は5失策と味方に足を引っ張られながらも制球良くMAX140km近い直球を交ぜながら変化球を振らせ、9奪三振1失点完投勝利を飾った。

 これまでの聖望学園は、3年前夏の甲子園へ出場した代も含め春は早期敗退が続いていたが、これで6年ぶりの夏シード獲得。

 投手陣は中村だけでなく鶴淵翔大(3年)、木村仁(3年)、大淵祐輝(3年)なども控えるだけに上位進出も見えてきた。