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今年の高校生で豊作のポジション、手薄なポジションを徹底分析!

2023.01.05

今年の高校生で豊作のポジション、手薄なポジションを徹底分析! | 高校野球ドットコム期待度ランキング
・30位-21位
全国レベルの二刀流、好捕手、好遊撃手、スラッガーなどを選出!
・20位-11位
全国レベルの本格派右腕&左腕を多数選出!高卒プロ入りの可能性も!
・10位-1位
世代を代表する剛腕、スラッガーが集う中で、今年の暫定No.1になったのは?

今年の高校生で豊作のポジション、手薄なポジションを徹底分析! | 高校野球ドットコム一覧
2023年高校生ドラフト候補リスト
2023年大学生ドラフト候補リスト
2023年社会人ドラフト候補リスト

 高校野球ドットコムの期待度ランキングベスト30を発表した。全国上位の30名を選出したことで、どのポジションが薄く、豊富なのかを考えてみた。

高校生左腕はトップ2が群を抜いている その他もアピール次第では上位の可能性も

今年の高校生で豊作のポジション、手薄なポジションを徹底分析! | 高校野球ドットコム
仁田 陽翔(仙台育英)

 今年は前田 悠伍投手(大阪桐蔭)、東松 快征投手(享栄)の2名が群を抜いている。この2トップは、よほどの重篤なケガがなければ、上位は揺るがない。とにかくケガだけには気をつけてほしい。

 それを追うのは、武田 陸玖投手(山形中央)、仁田 陽翔投手(仙台育英)の2名の本格派左腕ではないか。まだ春先になれば、一気に浮上する可能性がある。

高校生右腕は人材豊富。世代トップクラスの立ち位置は大きく変動するか

 今回、期待度ランキングでベスト10入りした右腕は、平野 大地投手(専大松戸)、坂井 陽翔投手(滝川第二)、宮國 凌空投手(東邦)の3名。30位以内にも多くの右腕が入っている。春になると145キロ以上の本格派右腕が多数登場するので、最も競争が激しいポジションとなる。春、夏のパフォーマンスで立ち位置が大きく変動しそうだ。

スラッガー枠一塁手は寡占気味 守備、走塁もできる選手の需要が高まるか

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山内 教輔(東海大相模)

 この世代は大型スラッガーでなおかつ、一塁手枠が多い。佐々木 麟太郎内野手(花巻東)、真鍋 慧内野手(広島広陵)がトップ2だとして、佐倉 侠史朗内野手(九州国際大付)、明瀬 諒介内野手(鹿児島城西)が追う構図となっている。その他にも高橋 海翔内野手(山梨学院)がいるが、一塁手のスラッガー枠は、よほど球団が高く評価しないと、指名されにくい。さらに大学生スラッガーも指名候補に入るので、大学生と比較して、彼らのほうがリターンが大きいと思わせるものを見せなければならない。おそらくこの1年間で立ち位置で変動はなさそう。

 ただ、守備力が高く、強肩である青山 達史外野手(智辯和歌山)、同じく強肩強打でコンタクト力が高い山内 教輔外野手(東海大相模)など身体能力が高いスラッガータイプは人気株になると考えられる。

高校生捕手は手薄な状況 高卒プロタイプは現れるか

 高校生捕手は堀 柊那捕手(報徳学園)が一番人気。その他はその地区内の好捕手として取り上げることはできても、高校から自信を持ってドラフトの本指名を狙えるかなと思う人材は堀以外、今のところ見当たらない。見落としがあるかもしれないが、去年は高卒プロ組も、大学進学組もスケールも大きい捕手が多かったので、それを比べると寂しさを感じる。ただ、高校生は一冬で変わるので、その評判を覆すことを期待したい。

高校生遊撃手もアピール不足 だからこそ大きなチャンス

 高校生遊撃手は明治神宮大会で活躍した山田 脩也内野手(仙台育英)が浮上。この世代がスタートした時は、小川 大地内野手(大阪桐蔭)が面白い逸材と見ていたが、攻守ともに荒削りな印象を受け、一冬越えてどう変わるか。守備力が高く、コンタクト力が高い緒方 漣内野手(横浜高)は167センチと小柄なところがネックで、高校生遊撃手で160センチ後半の選手が大成した例はあまりない。30位以内には入らなかったが、昌平金子 晄也内野手も強打、脚力、強肩を生かした遊撃守備と全国レベルの逸材であり、ここに入っていける人材なのは確か。高校生遊撃手は春の大会でトップレベルのアピール次第で急浮上するかもしれない。

イヒネみたいな逸材は現れるか?

 22年のドラフトでいえば、イヒネ・イツア内野手()は、まさに「シンデレラストーリー」といっていい存在。22年の当初はあまり名前を聞かない存在だった。東海地区では注目されても、1位指名されるとは思わなかっただろう。それでもイヒネはロマン溢れる大型遊撃手だった。スカウトは全国である程度の人材の調査は済んでいるからこそ、そういう存在は求めていると思っている。

 実際に我々もそういう人材をリサーチをしているところだ。

 前評判が高い選手はそのまま順調に伸びて、そしてまだ無名の選手でも前評判の高い選手を追い抜く成長を見せて、ドラフトを盛り上げてほしい。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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