News

昨秋8強の羽黒。野球が出来る喜びを感じつつ、全員の想いを1つにして独自大会へ

2020.06.17

昨秋8強の羽黒。野球が出来る喜びを感じつつ、全員の想いを1つにして独自大会へ | 高校野球ドットコム

 昨年の夏と秋でともに県大会でベスト8まで勝ち上がるなど、県内屈指の実力校として存在感を示している羽黒。さらなる上位進出を目指し、オフシーズン選手それぞれがスキルアップできるよう、選手と指導者間で週1回のミーティングで意見を交換して練習を進めてきた。

 しかし3月は2日から15日まで活動自粛。16日から自主練習という形で徐々に再開していたが、4月に入ると、再び自粛期間に入った。学校も5月の第3週目までは休校となり、練習できない日々が続く形となった。

 そして分散登校で学校が再開してまもなく、夏の甲子園の中止が決定した。
 「3年生は21日が登校日でしたので、その時に集めて中止になったことを連絡をしました。それからは時間を見つけて3年生だけでミーティングを開きまして、『これからどうしようか』と話し合って結論を考えているところです」

 山形県内では7月11日から独自の大会を開催する。ただ目標としてきた甲子園が無くなり、独自の大会をどのように捉えて、今後に活かしていくのか。チームを率いる澁谷瞬監督はその大会をどう戦うのか。選手1人1人が考えて、3年生29名全員の意思を固めている最中なのだ。

 「ここまで野球にかけてきた想いをぶつけると言いますか、大会があることはありがたいです。ただ大会をどう戦うのか、その結論を選手たちに任せています。スタッフではなく選手たちの想いを大事にして戦うつもりですので、3年生1人1人が考えをはっきりさせて、意見をまとめたいと思っています」

 6月に入り、分散登校で学校に来た選手たちは放課後に部活動が出来るようになった。澁谷監督はグラウンドで選手たちがプレーする姿を久々に見ることができた。3年生も全員が練習に参加。「最後までやり切る」という意思をもって、練習に打ち込んだ。「久々に野球が出来ることに喜びを感じている」と澁谷監督は3年生たちの表情を見て感じている。そんな3年生の中で注目をしたいのが庄司龍舞本田旭の2人になる。

 「庄司は2年生の間は野手メインでした。3番に置いておりましたが、冬から投手に戻ってもらいました。中学時代は投手で、入学当初も投手だったのですが、2年生の間は野手でした。力強い真っすぐを投げ込むポテンシャルはあるので、楽しみです。
 そして本田は1年生の春からベンチに入って、甲子園もベンチ入りしています。去年も下級生で唯一のスタメンでマスクも被って、県の選抜にも選ばれる能力の高さを持っており、チームを引っ張る存在です」

 2人は自宅から通っているが、ブランクを感じさせない動きを見せており、「考えて動いてくれていたんだな」と澁谷監督は語る。他の3年生に関しても問題なく動けているとのことだが、独自大会をどのように戦うのだろうか。

関連記事
河野 竜生(JFE西日本) 北海道日本ハムファイターズドラフト1位として 「想い」を持って北の大地へ降り立つ!
第79回 社会人野球屈指のスラッガー・今川優馬(JFE東日本)の原点。高校時代の恩師の視点から今川の成長を語る
今年の近本枠を狙うJFE西日本・三好大倫(三本松)の強み

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.16

涙の甲子園デビューから大きくレベルアップ!前橋商の192センチの剛腕・清水大暉は、高速スプリットで群馬県大会19回1失点、22奪三振の快投!<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.05.16

【2024年春季地区大会最新状況】全道大会は出場校決定、関東と東海は18日に開幕

2024.05.16

【秋田】秋田修英と秋田工が8強入り、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.16

U-18代表候補・西尾海純(長崎日大)、甲子園で活躍する幼馴染にむき出しのライバル心「髙尾響には負けたくない」

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?