【仙台六大学】“投手王国”にまたひとり…リーグ戦初登板初先発の東北福祉大・柴田由庵が史上15人目ノーヒットノーラン達成!
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ノーヒットノーランを達成した東北福祉大・柴田 由庵投手
東北福祉大の最速146キロ右腕・柴田 由庵投手(2年=盛岡大附)がノーヒットノーランを達成した。
12日の東北工業大2回戦でリーグ戦初登板初先発。9回112球を投げて無安打、6奪三振3与四球無失点と快投した。ノーヒットノーランは仙台六大学野球リーグ史上15人目、19度目。2018年秋の小野寺 祐人投手(東北学院大)以来の快挙だった。
試合後、柴田は「まだ実感がないです」と笑みを浮かべた。「感情に左右されずに落ち着いて投球できる」のが強み。快挙達成の直後でも「普段は中継ぎなのでストレートで押すスタイルなんですけど、今日は先発なので打たせて取るピッチングというか、どんどんストライクを入れてファウルを打たせる投球を心がけました」と冷静にリーグ戦初マウンドを振り返った。
先発は昨冬の練習試合以来。今年に入ってからは中継ぎ登板が続いていた。中継ぎ登板の際は140キロ台前半~中盤をコンスタントに計測する直球を決め球として使っているが、この日は「9回まで投げることを意識して」スライダーやフォークも駆使して投球を組み立てた。ノーヒットノーランは7回終了時から意識し始めたという。
盛岡大附時代は投手兼内野手として活躍し、大学では投手に専念。東北福祉大進学後は「みんな球が速くて驚きました」。1学年上の代には来秋ドラフト候補に挙がる堀越 啓太投手(3年=花咲徳栄)、櫻井 頼之介投手(3年=聖カタリナ学園)ら150キロ以上の速球を投げる投手がおり、同学年にも伊藤 千浩投手(2年=東北)、金子 翔柾投手(2年=花咲徳栄)、唐川 侑大投手(2年=東海大札幌)ら好投手が名を連ねる。層の厚い投手陣の中で登板機会をつかむのは容易ではなかった。
そんな中、柴田が求めたのは「ストレートの質」。最速が高校時代の140キロから146キロまでアップしただけでなく、打者を圧倒するノビのある直球を手に入れた。今春は櫻井、堀越、大森 幹大投手(3年=東海大相模)といずれも3年生が先発起用されていたが、仙台大との最終節を前に、アピールを続けてきた2年生右腕が大抜擢された。
「仙台大戦も投げる機会があれば、いつも通り落ち着いて、テンパらずに投げたい」。投手王国・東北福祉大に現れた新星は、これからも淡々とアウトを積み重ねる。
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試合終了後、チームメイトから祝福を受ける東北福祉大・柴田 由庵投手(中央)
(取材=川浪康太郎)