伊藤 千浩選手 (東北)|高校野球ドットコム

伊藤 千浩

都道府県:宮城

高校:東北

学年:卒業

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:188.0 cm

体重:83.0 kg

東北地区を代表する二刀流 佐々木麟太郎を抑え込んだ直球が持ち味も将来性はスラッガーか

 今年の東北地区を代表する東北(宮城)の二刀流・伊藤千浩投手(3年)は、投打ともに優れた逸材。野手として評価が高く、早くからプロ志望を掲げていた伊藤について紹介していきたい。  投手としては、角度のある投球フォームから繰り出す常時130キロ後半の速球は球質がよく、しっかりと空振りが奪える。今年の春季東北大会で佐々木麟太郎内野手(2年)擁する花巻東(岩手)を封じたのも理解できる。  投手以上に、野手としての評価が高い。春季東北大会・花巻東戦では4打数3安打1打点の活躍を見せ、この大会では15打数6安打1本塁打5打点と勝負強い打撃も披露し、評価を高めた。  打撃の特徴は、リーチの長さを生かし、引っ張り傾向は強いが、高速スイングで、強烈な打球を打てるという点。また、球を長く見ることができ、このタイプとしては一定以上の対応力がある。  スクエアスタンスで、バットを立てて持ち、グリップの位置を高く掲げ構えている。投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、左足を真っ直ぐ踏む。踏み込んだ左足を我慢しながら、球を呼び込んで、スイングを行う。振り幅が大きいスイングで、プルヒッター傾向で、アウトコースも強引に巻き込んで、高速打球を打てるスイングスピードの速さがある。元々、備わったパワーは非凡なものがあり、スカウトから高評価されているのも頷ける。  ただ、打ち取られるシーンを見て思ったのは、歩幅が狭く下半身の動きがロックしてしまい、いわゆる上半身だけで打つ手打ちになっている傾向がある。伊藤は花巻東戦でも体勢を崩されながらも、ヒットにしているシーンがあったが、こちらのほうが膝も上手く使えて良い打撃フォームだった。木製バットでどういう体の使い方をするのかは本人に委ねられているが、まだ荒削りながらも、高校通算20本塁打以上を放っているので、やはり期待は高い。

更新日時: 2022.09.20