<BCリーグ選抜交流試合:日本ハム2軍12-9BCリーグ選抜>◇20日◇鎌ヶ谷スタジアム

 日本ハムの高卒3年目・藤田 大清外野手(花咲徳栄)が2安打と持ち前の打撃センスを見せつけた。

 7番ライトで先発出場すると、2打席目にセンター前ヒットを放ち、4打席目には再びセンターへ運んで打点を記録した。マルチヒットの活躍に「3打席目のレフトフライも含めて内容が良く、稲葉監督にもほめられました」と振り返った。

 特に8回のタイムリーは「今年から打球へのアプローチに力を入れている」成果を発揮。加川 航平投手(伊勢崎清明拓殖大―群馬ダイヤモンドペガサス)が投じた内寄りの球を詰まりながらもセンターにはじき返した。藤田も「変化球を手前で捉えると引っ掛けてゴロになってしまうので、詰まってでもヒットゾーンに飛ばせたことに価値がある」と納得した表情だった。

 花咲徳栄時代には中軸を担い、巧みなバットコントロールを武器に活躍した。しかし、高卒2年目の昨季は41試合で打率.185とプロの壁にぶつかっている。

「高校でバットコントロールがいいと言われても、高卒でプロに入るとレベルの差が大きい。去年一年間試合に出て、真っすぐが速く自分の持っているものが出せなかった。その速い真っすぐに刺されないタイミングで合わせていき、プロのレベルでのバットコントロールになってきました」

 育成選手は3年で自由契約となるため、藤田にとっては勝負の年となる。それでも「よく勝負の3年目と言われますけど、チームとしては一軍で長く活躍してくれる選手を求められていると思う。3年目だからといって結果にこだわり過ぎて体を壊したりすることなくいきたい」と冷静だ。さらには「やらなければいけないという気持ちはありますけど、焦ったところでいい方向には向かない。計画を立てながら球団から求められているところを出せるようにしたい」と続けた。

 この日のヒットをきっかけに飛躍の年となるのか。息の長い選手を目指すべく、まずは支配下登録を狙う。