2025年の交流戦は折り返しを迎えた。交流戦の醍醐味となるのが、セ・リーグの指名打者(DH)起用だ。通常のリーグ戦では投手が打席に立つセ・リーグ球団はここまで指名打者制で行われた6試合でどのような起用、結果となったのか、振り返っていきたい。

 ここまで指名打者を固定して戦ったのは、広島とヤクルトの2球団。共にファビアン、サンタナと強打の外国人選手を起用したが、ファビアンは打率.185(27打数5安打)、2打点、サンタナは打率.208(24打数5安打)、2打点と指名打者での出場時は振るわなかった。

 残り4球団は日替わりでの指名打者起用となった。指名打者起用で最も成功しているのが、巨人だ。1試合が中止となり、ここまで5試合でヘルナンデス、キャベッジ、中山 礼都中京大中京)、坂本 勇人八戸学院光星)の4人の選手が日替わりで起用された。6月10日のソフトバンク戦で中山が4打数2安打1打点の活躍を見せたこともあり、合計で打率.278(18打数5安打)、1打点とまずまずの数字を残した。

 阪神では豊田 寛東海大相模国際武道大日立製作所)、糸原 健斗開星明治大‐JX-ENEOS)、3戦目以降はヘルナンデスが指名打者で起用。3選手合わせて、打率.217(23打数5安打)、2打点に終わったが、ヘルナンデスに代わって三塁で出場した熊谷 敬宥仙台育英立教大)が存在感を発揮するなど、思わぬ副産物があった。

 DeNAは松尾 汐恩大阪桐蔭)、筒香 嘉智横浜)、宮﨑 敏郎(厳木-日本文理大-セガサミー)が起用されたが、打率.158(19打数3安打)、1打点。

 中日も川越 誠司北海‐北海学園大)カリステ、大島 洋平(享栄駒澤大日本生命)の3選手が起用されたが、合計でみると打率.190(21打数4安打)、1打点と厳しい結果になった。

 守備につくことでリズムを作る選手もあり、指名打者制が結果につながるとは一概には言えなそうだ。残り3試合(巨人は4試合)の指名打者起用にも注目が集まる。

<一覧>指名打者起用選手の成績

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