6月16日、ソフトバンクは山川 穂高内野手(中部商)の登録を抹消した。ここまでチーム最多の9本塁打を放っていたが、打率.204(211打数43安打)は規定打席到達者で12球団ワースト。OPS.631、得点圏打率.150と全体的に低調で、交流戦明けの復帰に向けて状態を上げることが求められる。

 この山川のように、持ち味を発揮できずに苦戦している選手は少なくない。リーグ連覇を目指しながら3位にとどまっているソフトバンクでは、オスナもその一人だ。守護神として開幕を迎えたが救援失敗が目立ち、19日には登録抹消された。このためソフトバンクは守護神不在の状況で、日替わりで凌いでいる。短期間なら対応可能だが、シーズンはまだ半分残っており、オスナの立て直しが急務だ。

 ロッテも昨季3位から一転、今季は最下位に沈んでいる。益田 直也投手(市和歌山商)は現在246セーブと250セーブ目前でありながら、5月3日から約1ヶ月半にわたり二軍調整。6月14日に一軍復帰し、その日は1回無失点1奪三振と役割を果たしたが、6月21日のDeNA戦では1失点を許している。中森 俊介投手(明石商)の台頭で守護神の座を譲りつつあるが、再びの活躍が期待される。

 ロッテは野手も苦戦が続く。中村 奨吾内野手(天理)は打率.186、ポランコは打率.195・4本塁打で現在二軍調整中。ソトも7本塁打を放ちながら打率.185と低迷しており、主力の不調がチームの苦戦につながっている。

 セ・リーグでは中継ぎ陣の不調が目立つ。DeNAの山崎 康晃投手(帝京)、阪神のゲラ、ヤクルトの田口 麗斗投手(広島新庄)、清水 昇投手(帝京)らが本来の安定感を欠いている。とくに山崎は今季13試合で5試合に失点。最長無失点試合は3試合にとどまり、5月29日から二軍調整が続く。清水も15試合中6試合で失点し、4月半ばから1ヶ月以上二軍で再調整。現在は一軍復帰しているが、6月は防御率3.86と苦しい状況だ。勝ちパターンの一角としては心許ない成績だ。

 野手ではヤクルトの山田 哲人内野手(履正社)が打率.201、4本塁打と精彩を欠く。村上 宗隆内野手(九州学院)、塩見 泰隆外野手(武相)、長岡 秀樹内野手(八千代松蔭)ら主力の離脱が相次ぐ中、キャプテンとして結果が求められる。

 その他では巨人は戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ)が22日の西武戦に登板し、6安打3失点で今季6敗目を喫した。今季は開幕から低調で2軍調整の時間もあった。5月に復帰してからは2連勝と復活の兆しを見せたが、再び連敗を喫して今季2度目の二軍が決まった。

 実績のある選手たちの復調はチームに勢いをもたらす。セ・パ両リーグとも独走するチームはなく、不振から脱してチームを牽引する活躍に期待したい。