【目次】

  1. アウトに出来るスローイングを投げ続けられるか

  2. 盗塁阻止はスーパープレーだと考えよう!

  3. 今この瞬間を必死になって過ごしてほしい!

日本一連覇に向けて今シーズンを戦うDeNAで、今シーズン「最後まで戦い抜く」と熱い思いをもっているのが、プロ8年目の山本 祐大捕手(京都翔英出身)だ。

昨シーズンは自己最多108試合出場で、初となるベストナイン、ゴールデングラブ賞を同時受賞。3月には2度目の侍ジャパンに選出されて、1戦目はスタメンマスク。2戦目は途中出場で、投手陣をリードした。2026年のWBC選出にも期待がかかる、今もっとも勢いに乗っているキャッチャーである。

そんな次代の名捕手候補に、キャッチャーとして最も華のあるプレーであろう盗塁阻止について語ってもらった。

アウトに出来るスローイングを投げ続けられるか

――盗塁阻止するために、最も大事だと考えていることは何でしょうか。
山本祐大(以下、山本):ランナーの速さも人それぞれで難しいですが、いかにアウトに出来るスローイングを投げ続けられるか。そこが大事だと思います。そのための練習というのは、選手によって違うと思いますが、自分の場合は投げるまでで勝負が決まるといいますか、そこが決まればアウトに出来る自信があります。ですので、自分はフットワークを一番大事にしています。

――フットワークを一番大事にしている具体的な理由を教えてください。
山本:自分の場合、スローイングするまでの動作は、ランナーのスタートの速さにも影響するので、周辺視野でランナーのスタートの瞬間を確認していますが、ただすべて正面にボールが来るわけではない。ですので、色んなボールに対する身のこなし、フットワークは大事に考えています。

――スローイングの際、左足が先に動いているように見えますが、この動作は大事なのでしょうか。
山本:自分は動き出している中から、動いた方がよりスピードが生まれたり、スローイングが安定したりすると感じています。ですので、踏み出すタイミングを探って、もしピッチャーのボールと合って状況が良ければ、少し前か横に踏み出すようにしています。逆に合わなければ我慢して、捕球してから動き出しています。

――右足についてはどういった意識を持っていますか。
山本:練習で色んな使い方を確認しています。スローイングするまでの短い時間で、必ず右足がしっかり動かせて、軸が決まるわけではありません。なので、どんな使い方をしても重心が乗せやすくなるように練習で探るようにしています。
もちろん軸となるフォームを持っていていいと思いますが、そこから応用させて色んなフォームで正確に投げられた方が、盗塁阻止は増えてくるのではないかと思っています。

――具体的にどんな練習をしているか、教えてください。
山本:3連戦のときは、初戦の時に投げるようにして調整していますが、それ以外はキャッチボールやノック中。あとはネットスローなど短い距離を投げるなかで、色んなフットワークを確認するようにしています。

――フットワークを素早くするためにも、防具についてこだわっていることはありますか。
山本:他に比べて防具を装着しても動きやすいので、ミズノの防具を試合で使っています。もちろん、防具がボールの勢いや回転を吸収してくれるので、前に落としやすい。止めやすいという良さもありますが、個人的にはかなり良いと思っているので、他の選手にもオススメしています。

盗塁阻止はスーパープレーだと考えよう!

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