第73回 明徳・馬淵監督、春夏50勝まであと2つ!夏は歴代2位タイで前田監督に並ぶ!2016年08月19日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]第1位!選手と心のつながりを作り常勝軍団を築き上げた高嶋 仁監督
[2]第2位!独自のトレーニング理論から多くのプロ選手を輩出した前田監督&馬淵監督!
[3]第3位!春夏連覇1回、昭和~平成の高校野球をリードした渡辺 元智監督

 明徳義塾が準々決勝で鳴門との四国対決を制し、4年ぶりの4強入りを決めた。明徳義塾を率いる馬淵史郎監督は、あと2勝で春夏通算50勝に到達する!さらに今大会準々決勝に勝利し3勝目をあげ、歴代2位タイの夏通算30勝目となった。そんな明徳義塾の勝ち上がりにも注目したいが、今回は歴代の夏の監督勝利数ランキングに迫った!トップ3の名将は?

第1位!選手と心のつながりを作り常勝軍団を築き上げた高嶋 仁監督

今夏はまさかの予選敗退で終わった高嶋 仁監督(智辯和歌山)

 第1位はこの夏、まさかの予選敗退に終わってしまった智辯和歌山を率いる高嶋 仁監督で、その勝利数37。選抜合わせての63勝は歴代最多である。高嶋監督は1963年夏に選手として甲子園に出場。そこで味わった感動が、指導者になるきっかけとなる。そして日体大卒業後に智辯学園のコーチに。

 1972年に監督に就任するも、なかなか甲子園に行けなかった。3年間甲子園に行けず、辞表を出して長崎に戻ろうと考えていた高嶋監督だが、当時の理事長に辞表を破り捨てられた。ちょうどそのころ、あまりの厳しさに選手が練習をボイコットする事件もあり、辞めるにはちょうど良いと考えていた高嶋監督だったが、当時の部長に選手たちになぜ厳しい練習を課しているのか、その思いを話した方が良いんじゃないかと言われて、選手を集めて話すことを決めた。

 高嶋監督は選手として甲子園に行ったときの感動、天理の様に毎年甲子園出場して、プロにいくような選手が何人も現れるようなチームに勝つには、そのチームの数倍もやらないといけないんだと話したところ、主将が「わかった、じゃあ監督についていく」と答えたという。この時、高嶋監督は指導が一方的になっていたことを反省し、選手と心を通じ合うことが大事なのだと実感した。

 そして1976年選抜で初の甲子園出場を決める。ここから智辯学園は、天理とともに奈良を代表する強豪校と呼ばれるようになっていく。高嶋監督はその道筋を作った第一人者といっても過言ではないだろう。

 そして1980年に智辯和歌山に赴任すると、同好会状態から一気に叩き上げ、チームを強化していった。今では猛練習が有名な智辯和歌山だが、最初は逃げ出す有り様だったという。選手が本気で取り組めるよう、強豪校と練習試合を組んで、大敗して悔しい体験をさせながら練習に向かわせるなど、選手の気持ちを動かす指導が多かった。

 そうやって実績を積み上げながら、全国でも結果を残すようになったのは、1993年夏から。それまで選抜と選手権を合わせて5連敗していたが、1回戦で強豪・東北に延長12回裏にサヨナラ勝ちを決め、智辯和歌山として初勝利を決めると、その夏はベスト16を果たし、そして1994年選抜で初優勝を果たす。1996年選抜も準優勝を決めるなど春に強さを示していたが、1997年夏に甲子園優勝を決めてからは、2000年夏優勝2002年夏の選手権準優勝、2006年夏の選手権ベスト4と夏でも実績を残すようになる。

 智辯和歌山は猛練習で知られるチームだが、その中でも選手と心を通わすことを常に忘れない。高嶋監督は2008年~2009年の間に四国遍路を行ったが、そこで励ましの声をいただいたことで、肉体的にも、精神的にもきつい四国遍路を乗り越えたという経験を活かして、それからは選手にかける声にも工夫を凝らした。

このペ-ジのトップへ

【次のページ】 第2位!独自のトレーニング理論から多くのプロ選手を輩出した前田監督&馬淵監督!

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第1回 智辯和歌山 名誉監督・高嶋仁氏 ×PL学園元監督 中村順司氏 「練習時間の短縮化」と「野球人口減少」を名将たちはどう考えるのか?【変わりゆく高校野球】
第986回 【秋季東京都大会】立て直しを見せた国士舘、都立の健闘、底力見せた帝京 様々な色を見せた東京の秋【大会展望・総括コラム】
第9回 球史に名を刻む名将・高嶋仁氏(智辯和歌山 名誉監督)、中村順司氏(PL学園元監督)が考える球数制限【球数制限問題】
第9回 国士舘高等学校(東京地区代表)「エース・中西健登の好投を軸に試合を重ねながら戦力を整備し、安定したチームに」【第50回記念 明治神宮野球大会 チーム紹介】
第1079回 赤坂諒(上野学園) 理想は勝てる投手。次なるステージで再び革命を起こす【後編】 【2019年インタビュー】
第984回 【都大会決勝戦展望】10年ぶりの優勝を狙う帝京か2連覇を狙う国士舘の一戦の勝負のポイントを徹底解説!【大会展望・総括コラム】
国士舘vs帝京【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
帝京vs創価【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
帝京vs日大三【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
関東一vs帝京【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
智辯学園vs智辯和歌山【2019年秋の大会 令和元年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
第1057回 高校時代は藤平・石川に隠れる存在だった北山比呂(日本体育大学)はいかにしてプロ注目右腕になったのか? 【2019年インタビュー】
第1033回 なぜ奥川恭伸は超一流投手になったのか?それは高い次元を求めたマイナス思考にあった 【2019年インタビュー】
第1022回 アウトにならない究極の打撃を目指して 黒川史陽(智辯和歌山)【後編】 【2019年インタビュー】
第1021回 そのスイングはまるで福留孝介。そして父を超えるセカンドを目指す! 黒川史陽(智辯和歌山)【前編】 【2019年インタビュー】
相模向陽館・横浜旭陵 【高校別データ】
智辯和歌山 【高校別データ】
帝京 【高校別データ】
帝京可児 【高校別データ】
帝京第五 【高校別データ】
帝京三 【高校別データ】
横浜商 【高校別データ】
横浜清陵 【高校別データ】
横浜 【高校別データ】
横浜商大高 【高校別データ】
横浜一商 【高校別データ】
横浜緑園・横浜明朋 【高校別データ】

コメントを投稿する

プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム