News

プロスカウトは190センチ超の大型投手、遊撃手、150キロ超右腕に熱視線!この春、浮上した逸材は?【ドラフト候補リスト・春季大会最新版】

2024.05.09


今朝丸裕喜(報徳学園)、石塚裕惺(花咲徳栄)、藤田琉生(東海大相模)

5月に入り、春季大会は県大会を終えて、地区大会の試合が増えていく。今年に入って評価を高めているドラフト候補のタイプを挙げると
・身長185センチ以上の長身投手
・遊撃手
・150キロ超え右腕
の3つだ。
センバツでは長身投手が世代トップ級の投球を見せた。186センチの今朝丸 裕喜投手(報徳学園)は4試合で24.1回を投げて、自責点5の好投。最速149キロを計測し、四球はわずか2だった。186センチの平嶋 桂知投手(大阪桐蔭)は最速149キロ・平均球速143.71キロを計測し、世代トップ級の球速を誇った。

春季大会でもその流れは続き、知徳(静岡)の198センチの剛腕・小船 翼投手は地区予選で18奪三振。最速152キロ・常時140キロ後半の速球は威力は抜群。その将来性の高さにNPB12球団だけではなく、MLBのスカウトからも注目される存在となった。

関東地区の190センチ超えの大型投手では、198センチの藤田 琉生投手(東海大相模)、200センチの菊地 ハルン投手(千葉学芸)、192センチの清水 大暉投手(前橋商)も順調に成長している。藤田は二段モーションに取り組み、フォームの流れが良くなったことで、スタミナの消耗が抑えられ、完投能力がついた。4回戦の桐蔭学園戦で公式戦初完封。藤田は「練習試合ではやったことがありますけど、公式戦の完封は本当に嬉しいです」と笑顔を見せた。140キロ中盤の速球、120キロ中盤のチェンジアップの精度の高さは非凡なものがある。菊地は入学当時、120キロそこそこだったが、3年夏をピークに活躍できることを目指し、体作り、フォーム固めに取り組み、この春は最速148キロを計測した。県大会2回戦の千葉敬愛戦で2失点完投勝利を収め、夏のシードを当確させた。清水は昨年まで140キロ台の直球、カーブのコンビネーションだったが、今年はスプリットも加わり、投球の幅も広がった。

昆野 太晴投手(白鷗大足利)、井上 剣也投手(鹿児島実)、狩生 聖真投手(佐伯鶴城)の3人は150キロを計測し、さらに完成度も高い。昆野は栃木県大会準々決勝の佐野日大戦で最速150キロをマーク。130キロ近いチェンジアップの精度も高く、昨秋よりも格段に成長した。井上は昨秋の最速147キロから今春の県大会で最速151キロを計測し、優勝に大きく貢献した。狩生は選手権大会支部予選で最速150キロを計測し、縦割れのカーブの精度も高い。

今年は関東、近畿ともに好ショートが集結している。関東では大型遊撃手・石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)が筆頭。高校日本代表候補にも選ばれ、強打を発揮。県大会準決勝では日本ハム・栗山英樹CBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)など球団幹部も視察に訪れた。石塚に続くのは、中山 凱内野手(専大松戸)、颯佐 心汰内野手(中央学院)、森 駿太内野手(桐光学園)の3人。中山は攻守ともにソツがないオールラウンダー、颯佐は抜群の強肩、俊足を売りとする職人肌のショート、森は高校通算37本塁打を記録する強打型のショートだ。

西日本では今坂 幸暉内野手(大阪学院大高)が筆頭。178センチ80キロと引き締まった体型から豪快なフルスイング、丁寧な遊撃守備を見せる。履正社大阪桐蔭を破る原動力となり、日増しに評価は上がっている。岩井 天史内野手(滋賀学園)は184センチの長身遊撃手で、高いミートセンス、軽快な守備が光る。強打にも磨きがかかり打球も鋭さが増した。県大会優勝を決め、近畿大会出場が決定。さらにアピールができるか。岸本 佑也内野手(奈良大附)は180センチの大型遊撃手で、投手としても140キロ後半の速球を投げ込む強肩が持ち味だ。
5月以降、ニューヒーローが現れるのか。そしてドラフト候補として注目されている選手たちも怪我することなく、さらにレベルアップすることを期待したい。

井上 剣也(鹿児島実)、菊地ハルン(千葉学芸)

次のページ:【ドラフト候補一覧】

【ドラフト候補一覧】

■北海道・東北
田中 稜真投手(旭川実
山内 悠生投手(北見柏陽
菊地 大一投手(札幌大谷
高橋 幸佑投手(北照
三浦 優和投手(北照
石田 充冴投手(北星学園大付)
洗平 比呂投手(八戸学院光星
岡本 琉奨投手(八戸学院光星
金渕 光希投手(八戸工大一
関 浩一郎投手(青森山田
櫻田 朔投手(青森山田
吉川 勇大内野手(青森山田
小松 龍一投手(花巻東
藤井 慧澄投手(横手清陵)
山口 廉王投手(仙台育英
進藤 愛輝投手(東北
■関東
小林 芯汰投手(常総学院
武田 勇哉内野手(常総学院
小川 哲平投手(作新学院)
岩出 純捕手(作新学院
廣田 瑠稀哉内野手(作新学院
堀江 正太郎投手(文星芸大附
昆野 太晴投手(白鷗大足利
森山 竜之輔内野手(健大高崎
箱山 遥人捕手(健大高崎
清水 大暉投手(前橋商
三井 雄心内野手(浦和学院
石塚 裕惺内野手(花咲徳栄
佐藤 立羽投手(昌平
山根 大翔外野手(昌平
宇田川 健投手(川口市立
冨士 大和投手(大宮東
工藤 将祐投手(市立船橋
千葉 雄斗投手(木更津総合
梅澤 翔大投手(専大松戸
中山 凱内野手(専大松戸
早川 純暉投手(光英VERITAS
神谷 虎之介投手(我孫子二階堂
菊地 ハルン投手(千葉学芸
片井 海斗内野手(二松学舎大附
五十嵐 将斗内野手 (二松学舎大附
永見 光太郎投手(東京
宇野 真仁朗内野手(早稲田実業
西崎 桔平投手(帝京
森井 翔太郎内野手(桐朋
椎木 卿五捕手(横浜
井上 葵來内野手(横浜
加藤 右悟外野手(慶應義塾
小宅 雅己投手(慶應義塾
藤田 琉生投手(東海大相模
中村 優太捕手(桐光学園
森 駿太内野手(桐光学園
沼井 伶穏投手(横浜隼人
須田 健太投手(桐蔭学園
岩瀬 将投手(
■東海・北信越
小船 翼投手(知徳
寺田 光投手(磐田東
古谷 龍斗投手(愛工大名電
大泉 塁翔投手(愛工大名電
伊東 尚輝投手(愛工大名電
高柳 大治捕手(東邦
山田 頼旺外野手(中京大中京
モイセエフ・ニキータ外野手(豊川
内山 京介投手(豊橋中央
吉留 勇太投手(近大高専
寺井 広大内野手(神村学園伊賀
茨木 佑太投手(帝京長岡
佐宗 翼投手(星稜
斎藤 大翔内野手(金沢
■近畿
岩井 天史内野手(滋賀学園
田上 航投手(八幡商
南 陽人投手(大阪桐蔭
平嶋 桂知投手(大阪桐蔭
徳丸 快晴外野手(大阪桐蔭
境 亮陽外野手(大阪桐蔭
今坂 幸暉内野手(大阪学院大高
ラマル ギービン ラタナヤケ内野手(大阪桐蔭
露本 一惺内野手(東洋大姫路
津嘉山 憲志郎投手(神戸国際大附
西村 大和内野手(報徳学園
今朝丸 裕喜投手(報徳学園
村上 泰斗投手(神戸弘陵
村上 遥飛内野手(市立和歌山
中西 琉輝矢投手(智辯和歌山
奥井 颯大内野手 (京都国際
中崎 琉生投手(京都国際
大谷 汰一外野手(天理
松本 大和内野手(天理
岸本 佑也内野手(奈良大附
■中国・四国
髙尾 響投手(広陵
吉岡 暖阿南光
福田 修盛外野手(阿南光
辻井 翔大高知
平 悠真投手(高知
■九州
境 利月投手(大牟田
前田 明斗投手(福岡第一
高田 太賀内野手(福岡大大濠
村上 太一外野手(西日本短大附
狩生 聖真投手(佐伯鶴城
金田 龍乃介投手(中津東
溝口 大和内野手(龍谷
岩本 琉至内野手(龍谷
西尾 海純投手(長崎日大
野原 英主投手(長崎商
稲岡 寛太投手(有明
廣永 大道投手(熊本工
渡嘉敷 篤弘内野手(東海大星翔
河野 伸一朗投手(宮崎学園
工藤 樹投手(延岡学園
的場 翔汰投手(日章学園
吉村 航希外野手(小林秀峰
正林 輝大外野手(神村学園
井上 剣也投手(鹿児島実

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.23

春季関東大会でデビューしたスーパー1年生一覧!名将絶賛の専大松戸の強打者、侍ジャパンU-15代表右腕など14人がベンチ入り!

2024.05.22

【北信越】帝京長岡の右腕・茨木に注目!優勝候補は星稜、23日に抽選会

2024.05.22

【宮城】仙台育英は逆転勝ち、聖和学園が接戦を制して4強入り<春季県大会>

2024.05.22

【愛知・全三河大会】昨秋東海大会出場もノーシードの豊橋中央が決勝進出、147キロ右腕・内山など投手陣に手応え!名指導者率いる三好も期待の 1、2年生が出場

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.04.23

床反力を理解しよう【セルフコンディションニングお役立ち情報】

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?