仙台育英や智弁学園など前評判の高かったが集結!準々決勝の4試合の見所を徹底解説!
選抜甲子園はいよいよ準々決勝を迎える。今回は大会8日目3試合の見所を紹介したい。ここまでの戦いは大きな波乱も少なく、前評判の高かった高校が勝ち上がっていった印象だが、準々決勝ではどんな戦いが予想されるだろうか。
第1試合 仙台育英vs天理
伊藤樹(仙台育英)と達孝太(天理)
仙台育英は左腕・古川翼、エース・伊藤樹の温存に成功するという理想的な勝ち方で準々決勝へコマを進めた。打線も147キロをマークし、打撃好調の吉野蓮、俊足巧打の秋山俊など打線も好調である。さらに機動力を絡める。近年の選抜優勝校と比較しても、優勝していてもおかしくない戦力だといえる。
天理はスーパーエース状態になりつつある達孝太だ。球数制限だと3月22日からカウントされているので、可能な投球数は366球。天理が大きいのは、日程間隔に恵まれたこともあり、先発完投でプランを立てられる。ただ累計すると、295球なので、疲労度の不安もあるが、出場校トップクラスの機動力、戦術、攻撃力を誇る仙台育英相手にどんな駆け引きで勝負するのか、興味深いと考える高校野球ファンも多いのではないだろうか。
達が好投すれば、ドラフト的にも大きな付加価値がつく試合になりそうで、見逃せない戦いとなる。
スーパーエース・達が実現すれば、1点を争う投手戦になるだろう。
第2試合 東海大相模vs福岡大大濠
石田隼都(東海大相模)と毛利海大(福岡大大濠)
今年の東海大相模は「投手の相模」という色彩が強い。エース・石田隼都をリリーフにおけるという安心感。それができるのも石田以外の投手陣の安定感が高いためだ。センバツでは石田以外の投手→石田という図式となっているため、この試合でもそのリレーで戦う可能性が高い。これまで2試合で戦ったリズムで戦った方がベターな考えだ。
一方打線は秋季大会で高得点を記録したときと比べると状態は落ちており、ストレートに切れがあり、コンビネーションがたけた好投手。そう簡単には打ち崩せない可能性が高い。
しかし懸念材料がある毛利海大は2回戦で135球投じており、中1日で迎えるこの試合は本来の投球ができない可能性は高い。馬場拓海など総動員で勝負する可能性がある。
今大会では野手の成長が目覚ましい。正捕手の川上陸斗の打撃力、スローイング、インサイドワークは2017年時の正捕手・古賀悠斗(中央大)に負けていない。また8番・松尾光気が本塁打を打ったように下位打線にも長打を打てる打者がいるのが恐ろしい。
守備も破綻がないので、荒れる試合展開にはならないだろう。そうなると3点から5点の勝負になるのではないか。
第3試合 明豊vs智辯学園
太田虎次朗(明豊)と山下陽輔(智辯学園)
明豊は東播磨との戦いがチームを大きくした。太田虎次朗、右サイドの財原光優と市立和歌山戦で好投。あとは2回戦で登板がなかった京本眞がどこまで状態を取り戻しているかがポイントとなる。打線は本塁打を放った米田友、黒木日向など上位打線が当たっており、何より「執念」をキーワードにするように劣勢時でも侮れない。九州大会から多くの好投手擁するチームと対戦してものにしているだけにやはり怖い存在だ。
智辯学園は中4日でエース・西村王雅を投入できる。よほどのことがない限り、完投させることを考えているだろう。好投手擁する広島新庄を攻略し、頼みの前川右京、山下陽輔の状態も高まり、攻めのしつこさも出てきただけに早めに主導権を握っていきたい。
神経戦になりそうなこの試合。最後まで接戦が展開されそうだ。
[page_break:第4試合 明豊vs智辯学園]第4試合 東海大菅生対中京大中京
畔柳亨丞(中京大中京)と鈴木悠平(東海大菅生)
この対決、どちらもエースに懸念材料があるのが共通点。東海大菅生はエースの本田峻也に肩の不安があり、長いイニングは投げられない。中京大中京のエースである畔柳亨丞は25日からの3日間で241球は投げており、中0日で準々決勝と、ベスト8に残った学校の中で最もタイトなスケジュールとなっている。畔柳の連投の可能性は高いが、疲労度がどう影響しているか、注目が集まる。
東海大菅生はこの2試合、本田抜きの継投プランで立ててきた。中京大中京は、常総学院の二枚看板をしっかり攻略して勢いづいている打線を抑えるには投手総動員ということになりそう。
中京大中京は畔柳以外の投手の内容に不安がある。東海大菅生は機動力に加え、高い打撃技術もある。
本来ならば1、2点勝負のカード。しかしこの試合間隔だからこそ5点以上の荒れた試合展開が予想される。
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