軟式U-15経験者や磐城の143キロ右腕…ブレイク必至の好投手たち【東日本投手編】
浦和実・豆田 泰志
第102回全国高等学校野球選手権大会・地方大会の中止が決定した。しかしまだ代替大会の開催の可能性を残している。
今回は代替大会が開催すれば、評価が上昇する可能性を持った逸材投手10名を紹介したい。そのため今回はドラフト上位候補として挙がる存在よりも、これからブレイクする可能性を持った投手を紹介したい。
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松田 大輝(北見工)
昨秋は全道大会出場するなど、じわじわと評価を上げている北北海道注目の大型右腕。178センチ82キロと恵まれた体格から140キロ前半の速球は重量感がある。
向坂 優太郎(仙台育英)
速球派揃いの仙台育英の投手陣の中でも、安定感はピカイチ。昨秋、東北大会では多くの投手が不調にあえぐなか、好投を見せ、優勝に導いた。その投げっぷり、投球フォームは星稜出身で中継ぎ投手として活躍する高木京介(巨人)を思い出すものがある。
沖 政宗(磐城)
バランスの良い投球フォームから繰り出す最速143キロの直球とスライダーを武器に、昨秋の東北大会8強入りに貢献した右の本格派。全国デビューはかなわなかったが、夏までクローズアップされる存在だ。
一條 力真(常総学院)
今年の常総学院は150キロ右腕の菊地竜雅がドラフト候補として注目されるが、将来性では188センチの大型右腕・一條は菊地より上回るものがある。188センチの長身から繰り出す140キロ前後の速球は角度があり、昨秋の関東大会でも力投を見せた。一冬超えて、どれだけ球速・球威が増しているか、注目をしていきたい。
清水 惇(安中総合)
中学時代は軟式U-15代表を経験し、最速142キロ右腕として県内の強豪校が恐れる好右腕。昨秋の大会後から体型的にも見ているオリックス・山岡泰輔(瀬戸内出身)の動画を見て、フォームも山岡の投球フォームにモデルチェンジ。さらに山岡のSNSに掲載されているトレーニング動画も自分に合ったものについては取り入れ、球威アップに成功。ネットを通じて情報を収集し、貪欲にレベルアップを目指している。
豆田 泰志(浦和実)
昨春から大きく評価を上げた埼玉県屈指の本格派右腕。140キロ前半ながら伸びのある直球で次々と空振りを奪い、昨夏の浦和学院戦では2安打完封勝利を挙げ、ブレイクを遂げた。その投げっぷりの良さ、投球スタイルから吉田輝星投手と評する声も多い。
箱山優(日体大柏)
好投手が多い千葉県の中でも投打のスケールの大きさは屈指の逸材。投げては右腕から140キロ前半は威力抜群。打者としても広角に長打が打てる。躍動感のある動きは他の選手と比べても際立っている。投手、打者のどちらで生きるか、最後の夏まで見離せない逸材だ。
児玉 悠紀(日大三)
対戦した打者のほとんどが「打ちにくかった」と口を揃える好左腕。速球の最速は138キロだが、それ以上に速く見せる技術がある。左腕が遅れて出てくるため、かなり打ちにくい。特に右打者のインコースに食い込む高速スライダーは絶品。ドラフト候補として注目されている左腕の中には、児玉より球速が速い投手はいる。しかし児玉の技術はそういう速球派左腕に負けない強みがある。
肥沼 竣(加藤学園)
昨秋、東海大会ベスト4に導いた好右腕。135キロ前後の速球を内外角へしっかりと投げ分ける制球力の高さが最大の長所で、常に試合を作れる。一冬超えてパワーアップした姿を見せることはできるか。
柵木和陽(岡崎工・ませき)
昨秋から愛知の高校野球関係者から評価が高くなっているのが左腕・柵木和陽だ。投手育成に定評のある平松監督のもとでメキメキと実力をつけ、昨秋の時点で140キロ近い速球を武器に活躍を見せていた。上のステージでプレーしたいと願っている柵木と、そして教え子をより高いステージでプレーさせてあげたい平松監督にとっては代替大会は勝負の夏となる。
続いて西日本の投手編を紹介したい。
(記事=河嶋 宗一)
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