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【侍ジャパン特別企画】28歳以下でも戦えるプレミア12代表!サプライズにあの選手を選出!

2015.10.06

 11月8日から2015 WBSC プレミア12が開催される。この大会は日本・台湾で共同開催され、出場12カ国はWBSCのワールドチャンピオンシップ大会から得られる世界ランキングのポイントを加算されたものから決まっている。まさに野球国力ナンバーワンの大会といわれるが、現在、日本は1位に輝いており、地元開催ということで優勝を目指していきたいところではある。

 だが2017年のWBC、2020年の東京五輪と覇権を狙う侍ジャパンにとってはこのプレミア12はステップアップの場として、まず2017年前後に全盛期を迎える選手を選出したほうが次につながりやすいと考える。

 間もなく最終ロースターが発表されるが、今回、高校野球ドットコムでは独自に、オススメの最終ロースターを考案!将来的な経験も踏まえ、28歳以下の選手から提案!現在の日本球界は30歳代でも素晴らしいパフォーマンスを見せる選手が数多くいるが、あえて年齢に縛りを設けて、考案してみた。その結果、28歳以下でも、十分に戦える顔ぶれであることが分かった。

さらに、最終ロースター27名+最後の1名を、高校野球ドットコムの視点で、U-18世代から1名推薦させていただきました。

【高校野球ドットコム独自の選考上のルール】
選考選手:1987年4月2日~1997年4月1日生まれまでの一次候補選手から27名
サプライズ枠:U-18代表から1名
※成績は10月4日(日)まで

先発・中継ぎ・抑えと隙が無い強力投手陣!

藤浪 晋太郎(阪神)

【投手】 12人
■先発
前田 健太(広島東洋カープ)
2012年インタビュー2013年インタビュー
菅野 智之(読売ジャイアンツ)
2014年インタビュー
藤浪 晋太郎(阪神タイガース)
大谷 翔平(北海道日本ハムファイターズ)
関連記事
大野 雄大(中日ドラゴンズ)
則本 昂大(東北楽天ゴールデンイーグルス)

2014年インタビュー

■中継ぎ
小川 泰弘(東京ヤクルトスワローズ)
2015年インタビュー
西 勇輝(オリックス・バファローズ)
2015年インタビュー
森 唯斗(福岡ソフトバンクホークス)
松井 裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)

■抑え
山崎 康晃(横浜DeNAベイスターズ)
澤村 拓一(読売ジャイアンツ)

 今大会の試合数は決勝までいけば8試合ある。ただ、空き日が1日だけのU-18ワールドカップと比べるとやや緩やかなスケジュールで、投手は先発6人、中継ぎ4人、抑え2人の態勢でいけば、1人の投手に固執することなく投げさせることができるだろう。以上の点から先発は上記の6人をピックアップ。今大会は長いイニングを投げられるスタミナと安定感ある投手を先発陣に据えたい。

 セ・リーグ最多の15勝、防御率は2.17(4位)の前田健は、1試合平均7.1回投げており、十分に試合が作れる投手。2013年のWBCでもエース格として活躍したが、今大会もそんな活躍を期待したい。

 菅野はセ・リーグ2位となる防御率1.91で安定感抜群。そして今季大飛躍の藤浪は防御率が2.40まで向上し、セ・リーグトップの7完投、4完封と完投能力がある投手だ。状況次第では完投させても良いかもしれない。そして大谷は、今季15勝、防御率2.24、勝率.750とパ・リーグトップ。さらに奪三振率11.01と三振も奪える投手で、アメリカやドミニカなどの強豪国での登板を期待したい投手。

 大野は、28歳以下では数少ない貴重な先発左腕候補。今季11勝10敗、防御率2.59、投球回数はセ・リーグ最多の201.2回と打者が多い国に持っていきたいところだ。則本は、パ・リーグ最多の209奪三振と三振が取れる投手で、昨年の日米野球では5回完全投球をしただけに、期待は高い。基本は先発だが、状況に応じてはロングリリーフでも起用したい選手である。

 中継ぎについてピックアップすると、2年連続50試合登板達成の速球派リリーバー・森唯はフル回転させたい。またロングリリーフの枠として、投球術、メンタル、コントロールに優れている小川、西が待機。そして、高卒2年目で33セーブ、70.1回を投げて102奪三振と三振が奪える松井裕は左の中継ぎ・セットアッパーとして8回を任せたい。

 そしてクローザーだが、状況に応じて8回は37セーブの山崎康、9回は36セーブの澤村など臨機応変に使い分けたい。

 以上のように、先発は長いイニングを投げられる投手、さらにクローザー候補も2人揃えた鉄壁の投手陣を形成した。


注目記事
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[page_break:リーグ記録安打打者、首位打者、トリプルスリー2人、30本塁打が並ぶ強力打線!]

リーグ記録安打打者、首位打者、トリプルスリー2人、30本塁打が並ぶ強力打線!

山田 哲人(ヤクルト)

 では野手陣はどうだろう。オーダーから発表していきたい。

1番ライト 秋山 翔吾(埼玉西武ライオンズ)
<2015年インタビュー【前編】 【後編】
2番サード 川端 慎吾(東京ヤクルトスワローズ)
2013年インタビュー
3番センター 柳田 悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
<2015年インタビュー【前編】 【後編】
4番セカンド 山田 哲人(東京ヤクルトスワローズ)
5番ファースト 中田 翔(北海道日本ハムファイターズ)
2009年インタビュー2014年インタビュー
6番レフト 筒香 嘉智(横浜DeNAベイスターズ)
2011年インタビュー
7番ショート 坂本 勇人(読売ジャイアンツ)
2013年インタビュー
8番DH 森 友哉(埼玉西武ライオンズ)
2014年インタビュー
9番キャッチャー 炭谷 銀仁朗(埼玉西武ライオンズ)

 シーズン最多安打記録となる216安打を達成した秋山、首位打者を狙う川端の2人でチャンスメイクし、あと1試合残してはいるが、トリプルスリー(3割、30本、30盗塁)が確定しつつある柳田を3番に、65年ぶりとなるトリプルスリーと100打点を確定させた山田を4番にする。そして5番には30本塁打、100打点を達成した中田と最強のクリーンナップを形成。

 また左方向への打撃を極め、打率.317、24本塁打、93打点と3部門で高い数字を残す筒香をあまりプレッシャーがかからない6番に置くことで、さらに打線に厚みが増す。7番はセ・リーグの遊撃手部門でトップの守備率を記録する坂本。今年は打率.269、12本塁打、68打点と坂本の能力からすると物足りなさはあるが、攻守の貢献度から考えれば7番はぴったり。この打順であれば坂本はさらに能力を発揮しそうだ。

 8番には初球から常にフルスイングを心掛け、高卒2年目ながら打率.287、17本塁打、68打点と驚異的な打棒を見せる森友が座る。そして9番には強肩・投手を盛り立てるリード、意外性のある打撃がウリの炭谷を置いた。

 以上、ここまで21名を選んだ。残りの7名は、一次候補6名+特別枠1名だ。サブの選手として貴重な役割を果たしそうな6名は、

伊藤 光(オリックス・バファローズ)
菊池 涼介(広島東洋カープ)
浅村 栄斗(埼玉西武ライオンズ)
2013年インタビュー2014年インタビュー2015年インタビュー
中村 晃(福岡ソフトバンクホークス)
2008年インタビュー・2015年インタビュー【前編】 【後編】
中島 卓也(北海道日本ハムファイターズ)
平田 良介(中日ドラゴンズ)

2009年インタビュー

 選手としてのタイプがスタメンオーダーの9人と被らないよう選出した。捕手は守備力が高い伊藤。決勝までの8試合を炭谷と伊藤で乗り切り、緊急時に森を使う施策をとっていきたい。そして強打の浅村は三塁手の練習をさせつつ、右の代打としてスタンバイさせる。驚異的な守備力を誇る菊池を守備固めとして使い、ライト・一塁を守れる中村を左の代打か、守備固めとして起用。

 また今季、リーグ1位の33盗塁の中島 卓也はさらに守備が向上し、球数を投げさせる粘り打ちも魅力で、打撃の結果次第では坂本に代わるスタメンとして期待できるだろう。平田は28歳以下では貴重な右打ち外野手。左投手の先発時にはしっかりと使っていきたい選手だ。

 そして残る1人は次のページで紹介していきたい。


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[page_break:残り1名はこの選手!]

残り1名はこの選手!

オコエ 瑠偉(関東一)

 残り1名はお気付きの読者も多いかもしれないが、オコエ 瑠偉関東一・2015年インタビュー【前編】 【後編】)を推薦する。

 我々の常識を超える守備・走塁のレベルはプロの外野手と比較しても遜色ないだろう。特に守備は、甲子園3回戦中京大中京戦で背走したままキャッチするスーパーキャッチを見せ、また先月のU-18ワールドカップでも、数々の好守備で最優秀守備賞を獲得したように、まさに名人級。予想オーダーの顔ぶれだとオコエの起用は守備固めになりそうだが、オコエの順応能力の高さと意識の高さならば、首脳陣から信頼を与えられる選手となるだろう。また足も素晴らしいので、代走要員としても起用できる選手だ。

 またオコエは左打ちの野手が多いプレミア12の代表候補において貴重な右打ちの選手。また、守備・走塁のレベルが高い選手なので、課題の打撃が伸びていけば、代表常連となっていく選手になることは間違いない。

 なお今回の候補の顔ぶれを見て弱いと思ったポジションは捕手、三塁手、遊撃手、右打ち外野手、左投手の中継ぎだ。このポジションについてはどういう選手が出てきてほしいかも考えてみた。

 捕手は圧倒的に少なく、顔と呼べる捕手が出て欲しいところ。今回、14年ぶりのリーグ優勝を決めた東京ヤクルトの中村 悠平はセ・リーグ唯一の規定打席に到達した捕手だ。今回の優勝を機に安定した実績を積み上げていくことができればこの候補に挙がると思うが、やはり今年パ・リーグ打率3位の.327を記録し、捕手として57試合に出場、将来の正捕手候補の近藤 健介(北海道日本ハムファイターズ)や、捕手として英才教育を受ける小林 誠司(読売ジャイアンツ2012年インタビュー)、入団2年間で11本塁打を打つ梅野 隆太郎(阪神タイガース2013年インタビュー)の成長にも期待したいところ。

 三塁手は33歳で、今季35本塁打とスラッガーとして大活躍中の松田 宣浩(福岡ソフトバンクホークス2014年インタビュー)や川端がいるとはいえ、2年経てば、人材不足といわれることが予想される。また遊撃手も坂本、中島に負けない若手遊撃手が出てきてほしいところ。また右打ちの外野手はなかなか出てこない現状があるが、今年101試合出場の岡 大海(北海道日本ハムファイターズ)や、ルーキーながら5本塁打を放った江越 大賀(阪神タイガース)は身体能力、守備力など高いレベルを誇っているだけに、打撃面の成績を高めていきたい。

 左の中継ぎでは2年連続60試合登板の高橋 朋己(埼玉西武ライオンズ)が有力。9月に故障した影響で外した1人だが、元気ならば間違いなく代表候補に名を連ねる投手。今回、45人に入っていなかったが、50試合登板で防御率1.57を記録した岡田 俊哉(中日ドラゴンズ)もこの活躍を継続してほしい選手だ。

 今回はあえて28歳以下の選手で選んでみたが、投手陣の顔ぶれは揃っており、野手陣も上位下位切れ目なく打力が高い選手が並んだ。球界に若手のスター候補を育て上げる機運が高まってくれば、日本プロ野球のレベルは一段と高くなっていくだろう。

(文=河嶋 宗一


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