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直前!2012年ドラフト候補特集(高校生・野手編)

2012.10.04

直前!2012年ドラフト候補特集(高校生・野手編)2012年10月04日

 続いては野手について。こちらも投手に負けず、魅力的な選手が提出している。志望届を提出した野手を投手と同じように、タイプ別に分けてみた。その選手のタイプを知ることで、よりドラフトに指名されそうな選手を具体的にイメージできるはずだ。

▶関連記事:プロ志望届選手リスト(10月1日現在79名)
直前!2012年ドラフト候補特集(高校生・投手編)

北條史也、田村龍弘、高橋大樹 高校生三大スラッガーの行方は

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▲左から北條史哉(光星学院)、田村龍弘(光星学院)、高橋大樹(龍谷大平安)

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 今年の高校生野手の代表格はこの3人だろう。甲子園4本塁打の北條 史也、甲子園通算3本塁打、U-18世界選手権打率.をマークした田村 龍弘、高校生屈指のスラッガー高橋 大樹。この3人が中心になると思われる。

 北條、田村は2年春から甲子園初出場。四季連続出場を果たし、うち3回甲子園準優勝を経験。実績面ではピカイチのコンビだ。北條は長打力を一層と磨き、前裁きの打法で、強引に打球を飛ばし、田村は自分のポイントで広角に打ち分ける打撃を展開。スラッガータイプの北條、アベレージヒッターの田村とタイプに分けることが出来るであろう。

 北條は遊撃ではなく、持ち味の打撃を買ってサード・外野へコンバートも十分に考えられそうだ。田村はフットワークがまだ狭く、内野手として物足りない。個人的には彼の野球頭の良さを最も活かすことが出来る捕手が向いていると考えている。

 高橋は高校生NO.1スラッガーとして注目される逸材。個人的には本塁打を連発するようなスラッガーではなく、持ち味の俊足を活かして二塁打、三塁打を量産する中距離打者として位置付けている。

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高校生野手展望 活躍できる掘り出し物を発掘できるか

 今、NPBで活躍する高卒野手で、高校時代から上手くてスケールのある野手は殆どいない。荒削りながらも、プロで活躍出来るポテンシャルが光っていた選手ばかりだ。今回志望届を提出した選手をタイプ別に分けてみる。

中村尋(千葉英和)

捕手

下妻 貴寛(酒田南)…安定したディフェンス力に定評ありの大型捕手。

左の強打者

中村 尋千葉英和)…千葉県屈指の左のスラッガー。球足が速い打球が特徴的で、打つだけではなく、セーフティを絡ませるなど頭の使ったプレー出来る。

小林 義弘(山梨学院大付)…昨夏の山梨大会で5本塁打を打つなど長打力ならば超高校級の左のスラッガー。

▶高校野球ドットコム 独占インタビュー
第84回 山梨学院大付属高等学校 小林義弘選手

手登根 祥(浦添工)…沖縄屈指のスラッガー。強靭なリストを活かした力強いスイングから強烈な打球を放つ。

吉村昴祐(天理)

右打ち内野手

宇佐美 塁大(広島工)…長打力だけではなく、内角捌く技術を持ったスラッガー。1年目から二軍で積極的起用する価値がある強打者候補。

吉村 昂祐(天理)…188センチの大型ショート。攻守ともに荒削りだが、指導次第で大化け可能性ありの大田泰志(巨人)タイプ。

長澤 壮徒(甲府工)…昨春関東大会で猛打を見せた大型ショート。打撃の潜在能力の高さ、強肩を買って外野手転向の可能性あり。

森本 龍弥(高岡第一)…北信越屈指の大型ショート。打撃の潜在能力は高く、各球団注目の逸材。

左打ち 内野手

辻 東倫菰野)…強打型の大型ショート。

佐藤 大将(愛工大名電)…スケールではなく、巧さで勝負するショートストップ。将来的にもセンターラインが任される逸材

溝脇 隼人(九州学院)…抜群の守備範囲、ポジショニングの巧さが光るショートストップ。目敏いプレーを見せるプレースタイルが光る。

右打ち外野手

武田 健吾(自由ケ丘)…全国的には無名だが、スカウト内で高く評価される外野手。特に外野守備の守備範囲の広さ、地肩の強さを評価される新庄2世。

真砂 勇介(西城陽)…身体能力抜群の強肩外野手。ヘッドスピードの速いスイングから強烈な打球を飛ばす。

大滝 勇佑(地球環境)…守備範囲の広さ、強肩が光るアスリート型外野手。

服部 健太(石見智翠館)…島根屈指の強肩強打の外野手。

 まだ志望届を提出していないが、神原 友(東海大甲府)、星 知弥(宇都宮工)、柿澤 貴裕(神村学園)。神原は完成度の高さが光る右腕、星は最速150キロのストレートを投げる速球派右腕で、素材はドラフト上位級。柿澤はサイドから最速148キロの威力ある直球、独特の曲がりを見せるシンカーを武器にする。今後も10月11日までのプロ志望届け提出者が見離せない。

 今回は投手・野手ともにタイプ別に選手を紹介してみた。志望届を出した選手にはこんな選手がいて、こういう特徴を持った選手を知ることによりドラフトがより楽しくなる。
 選手のタイプを把握して、球団によってこのタイプは足りないから取るべきなどいろいろ想像出来るからだ。ドラフトが近くなって、誰が1位指名されるか、競合するかも大事だが、志望届けを出した選手を見ながら、色々指名を予想していくのも、ドラフトファンの一つの楽しみ方だ。

 あとドラフトまで24日。今年はどんなドラマが起きるのか。

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(文=編集部 河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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