Q&A (1)
第2回 Q&A2011年02月08日
「動きの基本」の第2回の更新を前に、編集部に届いた質問に田口氏がお答えします!
Q. 自分はよく疲労の蓄積による怪我をしてしまいます。そんなに無理しているつもりはないのですが、体がどのような状態、どれだけの疲労蓄積度になるとオーバーユース(使いすぎ)になるのでしょうか? |
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A. 怪我の種類にもよりますが筋肉の問題ですと乳酸蓄積による筋肉の固縮が考えられます。それを防ぐにはトレーニング後のストレッチが重要です。
しかし質問にもあるように『そんなに無理しているつもりはない』というのであれば乳酸蓄積とは別に身体のバランスが崩れている可能性があります。例えばいつも片方のハムストリングスが攣り易いなどという場合には常に攣り易い方の脚に体重がかかっているなどの問題が考えられます。 また投球時に肘の屈曲が強いフォームで投球すると肘に疲労が溜まりやすくなります。
身体がどのような状態、疲労蓄積になるとオーバーユースになるかというには選手それぞれ違いますので正直難しいのですがその人にの動作・バランスの中にオーバーユースになりやすい原因が潜んでいることが多いです。
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Q. ベネット(※)にならないようにするにはどうしたらよいですか?
自分自身がベネットになり、手術しましたがリハビリがうまく行かずピッチャーを断念しました。
私には小さい子供がいますが、小さいうちから気をつけたら良いことがあれば教えて下さい。 |
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A. フォームを見ていないので何とも言えませんが肩を故障する選手は肩を中心に投げる方が多いです。
前回のコラムでもお話しましたが人間の身体には200の関節と400の筋肉があります。それをいかに多く動員するかが上達であり怪我の防止のポイントになるのです。投げる動作は一見 『腕を振る』 表現されるので肩関節を中心に動かすと思われがちですがその他にも股関節、脊柱、肩甲骨、肋骨などが動員されて初めて腕が振れるのです。
フォームについてはまた後のコラムでも詳しく解説しますが基本的には『腕を振る』という意識を無くすことが重要といえます。
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※ベネット
肩関節窩後下方にできる骨棘。野球歴の長い選手に多く見られる。 症状は投球時の肩後方の疼痛、脱力感、肩関節の内旋可動域の減少など。
今回は2つの質問に関して返答させていただきました。これからも疑問に思っていることなどがあればできる限りお答えしていきたいと思っていますのでお気軽にご質問ください。
(文=田口 亮)
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