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第132回 集中力について考える2015年10月30日

【目次】
[1]やる気を高めることで集中力を引き出す / ごほうびと時間制限
[2]適度な緊張状態を保つ / 集中力を高めるために必要なコンディション

適度な緊張状態を保つ

「大きな大会においても平常心を保って試合に臨む」というのは皆さんの理想とするところだと思います。ある程度緊張してしまうのは仕方ないところですが、逆にまったく緊張しない状態であってもパフォーマンスには悪影響を及ぼすと言われており、適度な緊張感を持ち続けることが大切です。緊張感をある程度、自分でコントロールするためには、まず呼吸に注目してみましょう。呼吸は自律神経によってコントロールされ「吸う」「吐く」を繰り返します。

 空気を吸うときは交感神経が優位になって心拍数が増え、緊張状態をつくり出します。逆に空気を吐くときは副交感神経が優位になって心拍数が減り、緊張状態から解放されてリラックスした状態をつくり出します。深呼吸をして深く息を吐くと心身ともに落ち着いてくるのは、こうした自律神経の影響によるところが大きいと考えられます。

集中力を高めるために必要なコンディション

 脳の習性を知り、呼吸によって緊張感をコントロールしても、身体の状態がよくなければやはり集中してプレーすることはむずかしいでしょう。身体のコンディションを整えるために、まずはキチンと睡眠時間を確保して休養を十分にとるようにします。風邪を引いたり、花粉症やアレルギー性鼻炎などで鼻がつまったりしていると、呼吸がしづらくなり、睡眠が浅くなって熟睡できないといったことが考えられます。

オメガ3を含む魚はぜひ食べたいものの一つ

 頭痛や鼻づまりの状態ではプレーそのものに集中できないばかりではなく、パフォーマンスレベルも落ちてしまうのです。こうしたことにならないよう、風邪予防対策を行ったり、あらかじめ病院で治療を受ける等のプレーに対する準備が必要となってくるでしょう。

 また栄養面では、バランスのよい食事をとることなどを心がけましょう。試合前日であれば、体調を崩さないようにすることをまず優先させる必要があります。食事内容としては、胃腸に負担のかかる脂っこいものや食あたりを起こしやすい生ものは避け、消化のよいもの、身体を温めるもの、エネルギー源となる炭水化物を中心にとるようにします。また牛乳や乳製品、小魚などに含まれるカルシウムは神経の過度な興奮を抑え、気持ちを安定させることに役立つと言われていますので、こうした食品も選んで食べるようにするとよいでしょう。

 魚には筋肉痛などの炎症反応を抑える働きがある不飽和脂肪酸「オメガ3」が含まれており、アスリートとしては積極的に食べるようにしたいものの一つです。ただし試合前日であれば、お刺身ではなく、焼き魚など火を通したものにしてくださいね。

【集中力について考える】
・やる気を起こすことが集中力を引き出すことにつながる
・少し頑張れば手が届くレベルの目標を常に持って練習・試合に臨む
・目標を達成したときのごほうびを設けたり、時間を区切ることでさらに集中力を高める
・呼吸によって心拍数が変化し、緊張状態をある程度コントロールすることができる
・身体のコンディションを整えるために睡眠時間を確保し休養に努める
・試合前日の食事は体調を崩さないようなものを選ぶこと

(文=西村 典子

次回コラム公開は11月15日を予定しております。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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