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都立城東vs都立日野など初戦から好カード揃い!秋季東京都大会一次予選の注目ポイント!

2020.08.30

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東西の都立の星が初戦で激突

都立城東vs都立日野など初戦から好カード揃い!秋季東京都大会一次予選の注目ポイント! | 高校野球ドットコム
樋口恵斗と林平太郎

 都内ではまだ夏の暑さが続いているが、来年のセンバツを目指し、秋季都大会の1次予選の組み合わせが決まった。

 今年の秋季都大会の特徴は、夏季大会の東西それぞれのベスト8、計16校がシードされるということだ。しかしシードされるのは、あくまでも都大会に出場できればの話。1次予選では考慮されない。したがってまず、シード校の戦いぶりが注目される。

 シード校は東東京大会のベスト8、帝京関東一東亜学園大森学園実践学園都立城東二松学舎大附日大豊山に、西東京大会のベスト8、東海大菅生佼成学園国士舘創価早稲田実日大二日大三世田谷学園の16校だ。

 その中で、最も厳しいブロックに入ったのが、都立城東だ。1回戦の都立日野との、東西東京を代表する都立の星の対決は、今回の1次予選で最も注目されるカードだ。都立城東は昨秋の4強、夏の8強の立役者である左腕の林平太郎がいる。対する都立日野は経験豊富な樋口恵斗など、伝統的に打撃がいい。都立城東の守りと都立日野打線の対決になるか?

 その他では、夏に修徳を破った都立小岩日大三に挑む。また夏に優勝した東海大菅生を苦しめた中大杉並は、早稲田実と同じブロックに入った。昨秋は1次予選で敗れたものの夏は8強に勝ち進んだ実践学園とセンバツ出場経験のある拓大一の代表争いも注目だ。

 国士舘にとって、初戦の足立学園は油断できない相手だ。聖パウロ学園は昨秋も1次予選で帝京と対戦している。昨秋は完敗であったが、成長の跡をみせることができるか?

[page_break:国学院久我山・明大中野など初戦から好カード]

国学院久我山・明大中野など初戦から好カード

都立城東vs都立日野など初戦から好カード揃い!秋季東京都大会一次予選の注目ポイント! | 高校野球ドットコム
明大中野と激突する國學院久我山

 シード校以外では、国学院久我山と明大中野の対戦が注目される。昨夏甲子園大会に出場した国学院久我山は、秋はチーム力が十分に築かれていなかったが、夏は、自粛期間があったにもかかわらず、準優勝の佼成学園とタイブレークになる熱戦を演じた。新チームはどこまで仕上げてきたか。実績のある明大中野との対戦は、熱戦が期待される。

 東京実日大一も、好カード。東京実神谷翔吾らの長打力も注目だ。田村康介らの打力が注目される早大学院は、都立の強豪・都立高島と対戦する。

 その他、実力校が複数存在するブロックもいくつかある。昨秋は将来性を感じさせる投手の床枝魁斗ら下級生が活躍して8強に進出した修徳は、安田学園と同ブロック。下町の強豪対決は注目だ。

 夏はベスト16に入るなど上位の常連になりつつある上野学園は、都立の強豪・片倉の挑戦を受ける。夏のシード校・日本学園日体大荏原と同じブロックに入った。両校とも夏の第1回大会に参加している伝統校だ。近年力をつけている東京日本ウェルネスと都立総合工科都立八王子北などが入ったブロックも興味深い。

 東京成徳大高都立紅葉川日大桜丘が入ったブロックも激戦区になる。八王子昭和一学園も好ゲームが期待できる。夏季大会で谷井翼投手ら2年生の活躍が目立った堀越は、法政大高など、侮れない相手との対戦になる。

 ブロック予選の代表決定戦で対戦が予想される八王子実践啓明学園八王子実践には河本ロバート、啓明学園には芦沢真矢というプロ野球を含めた豊富な球歴を持つ監督の対決になる。

 日大鶴ヶ丘都立昭和都立篠崎など、都立の実力校の挑戦を受ける。志田一真ら好打者が揃う明星立正大立正の対戦も、1次予選ではもったいないカードだ。

 例年なら、遠征や合宿を通して新チームの形を作り上げるが、今年は夏休みが短いうえに、都外への遠征なども例年のようにできないため、いつもとは違ったチーム作りになる。1次予選、都大会と、大会を通して試行錯誤しながらチームを形作っていく学校も多いはずで、そのことが番狂わせの要因になる可能性もある。

 ただいずれにしても、まず大事なのはコロナの感染予防である。コロナ禍に影響されることなく、東京の頂点を決める戦いが無事に行われ、来年こそはセンバツが開催されることを、祈るような秋になる。

 

(記事=大島 裕史

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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