【第97回山形大会展望】本命不在!強豪が揃った山形を制するのは?
2013年夏は日大山形が4強入り、2014年夏は山形中央が初戦突破と、全国でも実績を残しつつある山形勢。今年も実力ある学校が揃い、熱い試合が繰り広げられそうだ。
2季連続東北大会出場の鶴岡東、山形城北など実績十分のチームが注目
福谷 優弥(鶴岡東)
昨秋東北大会ベスト4、今春東北大会ベスト8と実績十分の鶴岡東は、ゲームメイクができる福谷 優弥を中心に守り勝つチーム。また長打力のある阿部 大、遊撃手・安食 幹太などのつなぎの打撃で打ち崩す。2011年以来の夏の甲子園を目指し、さらに攻守の総合力を高めていきたい。初戦は山形東と山形小国の勝者と対戦予定だ。
同ブロックのシード・米沢中央は、昨秋東北大会出場。エース・平 純也がカギを握る。初戦はチームプロデューサーという役職を設け、独特のチーム作りをしている上山明新館と全国でも珍しい工業系の学科のみの学校で、今春ベスト8の山形電波工の勝者と対戦。どちらが勝ち上がっても好カードになりそうだ。
今春ベスト8の山形工は山形市立商と楯岡の勝者と対戦。山形市立商は、青森山田を甲子園に導いた澁谷 良称監督の下、着実にレベルアップを遂げてきた。注目は長打力が自慢の歌丸 翔太だ。山形工も、初戦から厳しい戦いが予想される。
同ブロックのシードで、2季連続の東北大会出場の山形城北はエース左腕・鈴木 琢磨が注目。打線も活発で、好打者・矢口 颯を中心に点を重ねる。初戦は米沢東と新庄南の勝者と対戦する。
そして昨夏の甲子園出場の山形中央は、最速143キロ左腕・佐藤 僚亮と、県内屈指のスラッガー・青木 陸を中心とした破壊力ある打線で勝負。ノーシードだが怖い存在になるのは間違いない。
酒田南、日大山形、羽黒と強豪がひしめき合う熾烈なブロック
酒田南は石垣 雅海、土田 一希と好打者が揃う。課題の投手力を底上げを果たし、2012年夏以来の甲子園を目指す。初戦は山形学院と庄内総合の勝者と対戦する。また同ブロックに日大山形が登場。今年は打線がウリで、好打者・浅賀 雅人を中心に得点力ある打線を築く。春の県大会では、酒田南と9対10と壮絶な打撃戦を演じた。もし対戦が実現するとすれば、3回戦。ここが大会のヤマ場となりそうだ。同ブロックのシード・今春ベスト8の羽黒は、長井と寒河江の勝者と対戦する。
そして酒田東と酒田光陵のブロックを目に移すと、今春ベスト8の酒田東は九里学園と山本学園の勝者と対戦。山本学園は春の県大会で酒田東に対し6対8と接戦を演じており、また九里学園も、今春8強の山形工と県大会2回戦で4対5と接戦しており、どちらが勝ち上がっても好カードになりそうだ。
シード校の酒田光陵は、昨年まで正捕手だった小野 紫音が投手に転向。自慢の直球を武器に春4強に導いた。初戦は、東海大山形と米沢商の勝者と対戦。東海大山形は将来性溢れる大型右腕・久田 温斗に注目。フォームのバランスが良く、重量感たっぷりのストレートを両サイドに投げ分けることができる。
大会は7月10日に開幕。置賜農と谷地が開幕カードとなり、順調にいけば、7月23日に決勝戦を迎える。
今年は2季連続優勝の鶴岡東が実績面では有力だが、甲子園出場歴のある日大山形、酒田南、山形中央といった強豪も黙っておらず、激戦が予想される大会になりそうだ。
(文=河嶋 宗一)
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(北村山)
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