山形電波工業高等学校(山形)
山形県天童市にある山形電波工業高校は、全国でも珍しい工業系の学科のみの学校。電動カートの全国大会で準優勝を果たす等、ものづくりの分野で輝かしい実績をおさめています。
野球部は、大会ではなかなか地区予選を勝ち抜くことが出来ませんでしたが、今年の春季大会は地区予選を突破すると、そのまま県大会では準々決勝に進出。県大会3位で東北大会に出場した山形城北に敗れたものの、山形県高校野球界にその名を刻みました。
例年にないくらい目立ちたがり屋が多く、元気いっぱいの山形電波工業高校野球部を、主将の渡邉 粋君に紹介していただきます!
チーム基本情報を紹介!
■ 山形電波工高校の渡邉 粋君(学年:3年/役職:主将)にお話をうかがいました!
Q. 部員数は何人いますか?
1年生が21人、2年生が13人、3年生が15人の合計49人です!
Q. 平日の練習時間は何時から何時までですか?
15時30分から20時までです!
Q. 結構みっちりやっているんですね!では練習グラウンドの環境を教えてください。
野球部専用のグランドが学校敷地内にあり、そこで毎日練習ができます。
施設が充実しているとやる気が出ますね!
今年のチームについて
渡邉 粋主将(山形電波工業高等学校)
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
「投手を中心とした粘り強い守備」「終盤に強い打撃」それと「元気」です!
Q. 元気!いいですね!春季大会を振り返って、収穫や課題などはありますか?
投手陣がしっかりゲームを作れたことが良かったです。課題としては得点力の無さ、バリエーションの少なさが出ました。
Q. 課題もありつつ、手ごたえもつかんだようですね。冬の練習を乗り越えたことによって、チームではどんな成長が見られましたか?
個々の技術やスピード、パワーが向上し、チーム力もついてきました。それに加えて精神的にも鍛えられ、勝負どころでの集中力が高まってきています!
Q. 一気呵成が期待できそうですね!今は夏に向けて、何をテーマに練習を行っていますか?
打撃面では、低く強い打球を打つ意識の徹底をしています。また、点を取るためのサインプレーの実行力の向上を考えて練習を行っています。
それにより、ミスが出ても崩れずに粘ることができたり、ミスで与えた点を打って取り返すことができるようになりました!
Q. 課題に対してしっかり鍛えられていますね。では強くなるために、生活面で意識してきたことはありますか?
人として当たり前のことを当たり前にする。誰の仕事でもないことや、嫌なことに率先して取り組むようにしています。
Q. 工業高校での勉強が、野球に繋がっている部分などはありますか?
ものづくりなどの授業も多く、頭で考えたイメージを図面に起こしたり、実際に物を組み立てたりすることで、「こうしたらこうなるだろう」と先を見て行動に移す実行力が身についていると思います!
Q. 先を見据えて全体像を把握できるのは、役立ちそうですね。野球部で結束があると感じたエピソードがあれば教えてください。
苦しい練習の時はいつも、誰からともなく周りに声を掛けはじめ、全員で雰囲気づくりができるところです!
Q. セールスポイントの『元気』がしっかり出てますね!さて、夏を迎えるにあたって、どんな気持ちで練習していますか?
甲子園で勝つために自分たちの弱いところを見逃さないで、常に厳しく、勝つこと、うまくなることに対して貪欲に練習しています!
Q. このチームのキーマンを教えてください。
Q. 4人はどんな選手ですか?
熊澤は力強い打撃がウリ。倉兼はとにかく気持ちを前面に出したピッチングで、チームを引っ張ってくれます。
阿部は走攻守揃った選手で、高橋は、ムラの無い堅実なプレーでチームを助けてくれます!
続いて山形電波工の気持ちのこもったエース倉兼 大成君と、力強い打撃が魅力の熊澤 塁君にお話をうかがいました!
倉兼 大成選手(山形電波工業高等学校)
Q. 高校野球のどんなところが好きですか?
倉兼 大成(以下「倉兼」):勝ったときに喜びをみんなで分かち合えるのが良いですね!
熊澤 塁(以下「熊澤」):夏の選手権優勝に向けてチームが一致団結するところです。
Q. 一番好きな練習はなんですか?
倉兼:ピッチングです。やっぱり投げるのは楽しい。
熊澤:僕はゲームノックですね。
Q. 一番きついと感じる練習はなんですか?
倉兼:インターバルランです。
熊澤:持久走です。
熊澤 塁選手(山形電波工業高等学校)
Q. ランニングメニューが大変そうですね!どのくらい走るのですか?
倉兼:学校の近辺に山寺というお寺がありまして、そこに往復13キロのサイクリングロードがあるんですけど、冬は投手陣中心にサイクリングロードを走りました。投手陣はかなり苦しみましたが、全員でやり切りました!
Q. 引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はどこですか?
倉兼:天理高校です。小さい時から倒してみたいと思ってます!
熊澤:大阪桐蔭と対戦してみたいです。自分の守備力がどれだけ通用するか、打力・走力のあるチームと対戦したい!
Q. どちらも強豪ですね!一番好きな応援歌はなんですか?
倉兼:「電波カーニバル」です!
熊澤:「夏祭り」です。
Q. 電波カーニバル!?オリジナル曲ですか。楽しそうですね。野球をする上でモットーにしている、好きな言葉はなんですか?
倉兼:「凡事徹底」
熊澤:「精神一到」
指導者が語る!このチームの強み
■矢萩 茂監督に質問!
Q. 選手にお話を伺ったところ、ものづくりの授業も野球の役に立っているというお話でした。
本校は全国的にも数少ない工業系学科のみの私立高校です。野球部員も大半が県内外の企業への就職を希望し、毎年たくさんの企業に採用して頂いています。ほとんどの選手が、高校卒業後すぐに社会人として野球以外のことを勉強し1人の大人として自立していきます。高校野球を通して、少しでもそのための準備をさせて、社会に出てから長くレギュラーで活躍してほしいと考えています。
Q. では、今年のチームについて教えてください。強みはどんなところでしょうか?
今年のチームは、伝統の粘り強さに加え、勝負強さが身についてきました。キャプテンの渡邉 粋を中心に、冬季練習を実戦やシーズン中に近い雰囲気で行えた成果が出てきました。例年にないくらい目立ちたがり屋が多いのも、今年のチームの強みかもしれません!
チームのウリ「投手を中心とした粘り強い守備」「終盤に強い打撃」「元気」が良い結果へと導いているんですね!お話を聞かせていただきまして、ありがとうございました!