大谷翔平、WBC優勝へ闘志むき出し 悲願達成へ「できることを精いっぱいやりたい」
大谷翔平投手
3月に予定されている「2023ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の記者会見が6日、都内で行われ、栗山英樹監督に加え、先行発表された12人のメンバーのうちの1人、エンゼルス・大谷 翔平投手(花巻東出身)が出席した。WBCについてはもちろん、栗山監督、そしてライバル国に対する印象など、大会への思いを口にした。
優勝だけを目指して夢舞台は勝つだけ
ーー初となるWBCへの出場はもちろん、5年ぶりに日本ファンの前でのプレーとなります。大会への意気込みやファンへどんなプレーを見せたいでしょうか
大谷:優勝だけを目指して、勝つことだけを考えていきたいと思っています。また前回は出場できず、初めてのWBCになるので、楽しみにしながら頑張りたいと思います。
ーー大会に向けて楽しみにしていることは何でしょうか
大谷:緊張感も含めた、なかなか味わえない試合を大事にしていくという意味で、楽しむことはあるかもしれませんが、遊びの野球とは違う、緊張感のなかの楽しみ方が大事だと思います。
ーー第1回、第2回大会で優勝した時、WBCにどんな憧れを持っていましたか
大谷:一番は韓国戦のイメージが強いです。当時は学生で野球が一番楽しい時期だったので、日本のトップ選手たちが1つのチームになって、他の国のトップチームとやるだけでワクワクしていました。
そういうプレー、試合を見て、「いつかできたら面白いだろうな」と1つの夢として持っていたので、話をもらった段階で前向きな気持ちでした。前回はケガで出られなかったこともあるので、なおさら出場したいという気持ちになりました。
ーー大会出場に向けて、自身の中で大切にしたいことは何でしょうか
大谷:勝つことだけを考えて、それ以外は何でもいいと思います。チームも勝利を目指す中で、自分を1つの戦力として必要だと言ってもらえたことに嬉しさを感じていますし、それに応えていけるようにしたいです。
ーーどんな形でチームに貢献したいと考えていますか
大谷:代表レベルになれば、誰かに言われずとも動ける選手が集まっているので、自分たちがやるべき役割を1人1人がこなしていくのが、良いチームになる要因の1つだと思います。自分自身も言葉で引っ張るタイプではないので、やることはしっかりやりたいと思います。
栗山英樹監督、そしてライバル国の印象は?
栗山英樹監督と握手を交わす大谷 翔平投手
ーー監督就任会見で、栗山監督は「誰よりも野球を愛して、選手を愛して、精いっぱい努めます」と話しました。大谷選手のなかで、栗山監督の選手愛を感じた瞬間はありますか
大谷:1人1人の選手と会話する監督だと思うので、一緒にプレーしたことない選手でも、数日で互いを知ることができると思います。集まった選手は不安なくプレーできると思います。
ーー大会出場を決断するにあたって、栗山監督の存在は大きいでしょうか
大谷:誰が監督でも出たい気持ちは前向きだったと思います。そこは変わらないと思いますが、自分のことを知っている監督が指揮を執るのか、そうでないかは大きいので、栗山監督だったから、すぐに決断できたと思います。今回、良い選手が集まっているのは、そこに要因があるんだと思います。
ーー初めてダルビッシュ有投手と同じチームになることについてはいかがでしょうか
大谷:個人的に特別なことです。日本ハムの先輩ですが入れ違いで一緒にやったことがないですし、自分のなかで野球が楽しかった時期に、日本を引っ張っていた投手の1人なので、ずっと見てきました。一緒にできるのは自分にとって、そしてチームにとっても素晴らしいことだと思います。
ーー海外チームもスター選手が出場しますが、特に米国の本気度はどのように感じていますか
大谷:米国に限らず、他の国も素晴らしい選手が集まっている印象です。個人的にはあんなに凄い選手が集まるとは思いませんでしたので、見るだけでも価値があると思うメンバーだと思います。
大会は難しい戦いになるのは分かりきっていることなので、精いっぱい、日本の野球で頑張りたいです。
ーー韓国のチームや選手にどんな印象を持っていますか
大谷:韓国チーム・選手には、素晴らしい選手が多い印象です。アジアでも、世界で見ても、どの世代でも投打で素晴らしい選手が多いと思います。どんな選手が来るのか、僕の中でまだ把握できていないのですが、どの世代でも世界で戦えるトップ選手が出てくる国だと思うので、素晴らしい野球をやっていると思います。
大谷翔平投手
ーー世界一のために必要となる日本の強み、力はどこだと考えますか
大谷:投打のバランスで見た時は投手力は上の印象で、NPB含めて素晴らしい投手が多いと思います。短期決戦は投手が重要なので、投手力かなと思います。
ーー現在の調整具合はいかがでしょうか
大谷:例年通りのペースで調整は進んでいます。体調が良いことが、良い報告だと思うので、このままの流れで入れれば、良い状態で大会に向かっていけると思います。
ーー自身の起用法についてはどう考えていますか
大谷:できることをやりたいと思っています。ただ選手は、使われる立場ですし、自分で他の選手の起用法にタッチできるわけではないので、できることを精いっぱいやりたいと思います。
ーー改めてファンへのメッセージ、意気込みをお願いします
大谷:短期決戦なので、数少ない試合ですが、選手たちは勝つことを考えています。ファンも勝つことが楽しいと思うので、一緒になって戦えたらと思います。