2023年の高校野球界の中心には、この男が必ずいるはずだ。
広陵(広島)の真鍋 慧内野手(2年)。2年連続で明治神宮大会でホームランを放つなど、高校通算49本塁打まで積み重ねた世代屈指のスラッガーである。
2021年の明治神宮大会では大阪桐蔭・前田 悠伍投手(2年)、花巻東・佐々木 麟太郎内野手(2年)、九州国際大付・佐倉 侠史朗内野手(2年)とともに「高校四天王」と称され、高い注目を集めた。
私情を持ち込まず、淡々と積み重ねた49本塁打

真鍋 慧(広陵)
ドラフトイヤーとなる2023年は、ドラフト候補として再び佐々木麟、佐倉とは比較されることもあるだろうが、「あまり意識していません。チームが勝つことが大事なので、私情は持ち込みません」ときっぱり。チームファーストで今後も戦っていく姿勢を示した。
しかし、前田との2度目の対戦は、少し特別な思いがあるようだった。
「(前田は)いい投手なので対戦が楽しみな投手でしたが、明治神宮大会では確実に捉えきれませんでした。センバツで対戦することがあるようなら、今度はしっかりと捉えられるようにしたいです」
明治神宮大会を含めて、ここまで全国の舞台を3度経験。数多くの試合を経験しながら、49本のホームランを積み重ねてきた。ここまでの結果は自身のなかでも「2年生の夏が終わって、新チームになってから一気に増えて、いい方向に進んだと思います」と自分たちの世代からの打撃には納得できる部分もあるようだ。
それもそのはず。1年生の公式戦が終わった時点では通算10本塁打。2年生の夏では20本塁打と積み重ね、自分たちの世代に切り替わってから49本塁打まで伸ばした。推移だけ見れば、量産態勢で2年目を終えた形に見えるだろう。あらゆることに挑戦し続けて、結果を出していた。