試合レポート

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.16


渡邉 千陽(川口)

<春季埼玉県高校野球大会地区予選:川口10-0浦和麗明(5回コールド)>◇13日◇南部地区代表決定戦◇浦和市営

浦和市営球場の第3試合は、川口と南部のシード校・浦和麗明との一戦。浦和麗明は2022年ドラフトでロッテから育成1位で指名された吉川 悠斗投手を送り出した高校としても有名だ。

先発は川口がエース左腕の渡邉 千陽投手(3年)、一方、浦和麗明は背番号11の左腕・木村 敢太投手(3年)が登板し試合が始まる。

南部の強豪同士の一戦ということで、競った展開が予想されたが試合は意外な展開を迎える。

川口打線が序盤から浦和麗明投手陣に襲いかかる。

2回、浦和麗明・木村を攻め立て、1死から6番・田中 日葵(2年)が三塁への内野安打で出塁すると、続く山口 歩(2年)がプッシュバントを決め1死一、二塁とする。さらに8番・岡野 龍磨(3年)のセーフティーバントが内野安打となり1死満塁とすると、続く加藤 澪耶(3年)のところで暴投でまず1点、結局、加藤は四球を選び再度満塁とすると、1番・酒井 大翔(3年)が左前2点適時打を放ち早くも3対0とする。続く渡邉がきっちりと送り2死二、三塁とすると、3番・濱本 陽(3年)が左前適時打を放つと、続く寺垣 草汰(3年)が右中間へ2点適時二塁打を放つなど、川口が早くも6点差をつける。

浦和麗明ベンチはたまらず木村を諦め、2番手・小名木 泰知投手(3年)へスイッチするが、川口の勢いは止まらない。

浦和麗明・小名木の代わり端を攻め、5番・佐藤 健太朗(3年)が右前安打を放ち2死一、三塁とすると、一走・佐藤はすぐさま二盗を決め2死二、三塁とする。ここで続く田中が左前2点適時を放つなど、川口は結局、一挙8点を奪うビッグイニングを作り、早くも試合の大勢は決した。

川口は3回にもこの回先頭の加藤、2番・渡邉が四死球で出塁するなど1死一、二塁とすると、もう1点を与えたくない浦和麗明ベンチはエースの後藤 翔太投手(3年)を投入する。

だが、それでも川口の勢いは止まらない。

浦和麗明・後藤の代わり端を攻め、四球を選び1死満塁とチャンスを広げると、続く寺垣の右前適時打と5番・佐藤の犠飛で10点差をつけコールドペースへ持ち込む。

投げては川口のエース渡邉が、緩い球を上手く使い、浦和麗明打線を寄せ付けず無失点で抑える。

結局、川口が5回コールド10対0で浦和麗明に勝利し、最高の形で県大会出場を決めた。

川口の鈴木監督は「うちは一戦試合やってから試合に入れたので。渡邉は冬の間一番努力していた選手なので。渡邉は昨春の地区予選で先発したんですが、思うようにいかなくて、先輩達の力で勝ったのですが、今日は成長した姿を見せることができたのでは。継投も想定していた。ピッチャー陣の頑張りで試合を作れるようになってきた。浦和麗明さんは、良いチームなので集中力高く試合に臨めた。うちはシード校ではないので、思い切ってぶつかろうと臨んだのがうまくいった。相手投手の情報はなかったのでとにかくこれまでやってきたことを出すことを徹底した」と振り返る。

エース渡邉は点差に恵まれた部分もあるが、持ち味である緩い球をうまく使い好投した。打線も前の試合6回コールド、今回も5回コールドと勢いに乗っている。
低反発バット対策に関しては「元々今年は体が大きい子がいて打力には自信はあったので、長所を伸ばしつつ、とにかく新しいバットに慣れるためどんな場面でも使った。だいぶ慣れてきて、スイングスピードやインパクトの強さを磨いてきた。低い打球を徹底させている」(鈴木監督)という取り組みの中、仕上がりが早い。県大会でどこまで暴れることができるか今から楽しみだ。

一方の浦和麗明にとっては、よもやの試合展開であろう。佐藤監督は「相手に右打者が多いのはわかっていたんですが、木村は良いチームが相手の時の信頼度が高くて木村で行きました。1点差で終盤の勝負だと思っていたので、ここまで打たれることは想定外。今日はいきなりエラーで入りが悪かった。ノックの時から浮き足立っているというかカチコチでした。初戦の難しさですかね。2回もまだ緊張が取りきれていなかったかな。相手の体が大きいので外野がいつもより後ろに下がっていたり。後藤は球が速いので勝負どころで行こうと。木村も小名木も変化球の扱いがうまくて、川口打線が振ってくるイメージだったので、変化球を投げ切れたらそこまでではないのかなというイメージはしていたんですが。打線も緩い球を打つ練習はしてきていたんですが、勢いに押されてしまった。夏までに下級生の力を借りつつ、3年生を何とかしなければと思って取り組んでいたんですが、下級生に面白い選手もいるので色々な形を模索しなければ」と、開き直りつつ焦燥感を募らせていた。

初戦の硬さもあり、吉川 悠斗の弟・翔馬(2年)など万全ではない選手もいたということもある。いずれにせよ夏はノーシードで挑むことが決まった浦和麗明。夏へ向け3年生には奮起を促したいが、夏には別のチームに生まれ変わる可能性もある。

低反発バット対策については「木のバットで打つ量は増やした。木の芯で捉える打ち込みなどはずっとやってきた。今日と同じようなタイプの投手も練習試合で打ってきていたので、大丈夫かなと思っていたが‥」と佐藤監督。完成度に関しては道半ばか。夏までの進化に期待したい。

この記事の執筆者: 南 英博

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