<令和7年度近畿学生野球連盟 Ⅰ部春季リーグ戦 第3節2回戦:奈良学園大6-1大阪工業大>◇21日◇大阪シティ信用金庫スタジアム

 首位の奈良学園大が逆転勝ちで大阪工業大に連勝。今季3つ目の勝ち点を獲得した。

1点を追う4回表、一死一塁で打席が回ってきたのは、「あの子が打てば点が入る」と酒井 真二監督が期待を寄せる5番一塁の松林 克真内野手(4年=履正社)。「甘い球が来たら思い切り振ってやろうと思っていました」と2ボール1ストライクから真ん中付近のボールを捉え、球場が広く、本塁打が出にくいことで有名な大阪シティ信用金庫スタジアムの左翼席に逆転の2ラン本塁打を放った。

これが2年秋以来となるリーグ戦通算3本目の本塁打。「苦しい展開だったので、あそこで一本出たのは大きかったと思います」とこれで勢いに乗った奈良学園大はその後も追加点を重ねた。

履正社時代は主将を務めた松林。身長185㎝、体重100㎏と恵まれた体格から見せるパワフルなスイングが持ち味だ。

「プロに行きたいと思っています。キャッチャーの守(優雅・4年=下関国際)が注目されがちですけど、自分も負けていないというところをアピールしたいです」とプロ志望届を提出する意向を表明。継続して結果を出すことができれば、さらに評価は上がるだろう。

プロ注目の捕手である守は強肩がウリの選手。この日は2対1で迎えた6回表に二死二塁から中前適時打を放って勝利に貢献した。

「最終的な目標はプロなんですけど、レベルアップがもっと必要だと個人的に思っているので、社会人でしっかりレベルアップをしてプロを目指したいと思っています」とこちらは社会人野球に進む予定。日本生命から中日に進んだ石伊 雄太のような成長曲線を描くことができれば、プロ入りも見えてくるはずだ。

ここまで唯一、勝ち点を落とさずに3カードを消化している奈良学園大。「勝ち点にこだわって、全員で神宮に行きたいと思います」と松林は優勝に向けて意気込んでいた。