<第74回全日本大学野球選手権大会:青山学院大5-0奈良学園大>◇12日◇2回戦◇明治神宮球場

 大会史上初の3連覇を目指す青山学院大が初戦突破。4年前に夏の甲子園を制した中西 聖輝投手(4年)と渡部 海捕手(3年)の智弁和歌山出身バッテリーが勝利に貢献した。

エースの中西は7回89球を投げて、1安打無四球8奪三振で無失点。「緊張が解けて、普段通り投げられるようになりました」と2回以降は一人も走者を出さない完璧なピッチングだった。

 球場のスピードガンでは最速で151キロを計測。2回にはフォークで三者連続三振を奪うなど、変化球の精度も抜群だった。

 雨で初戦が2日遅れた中での登板。調整も決して簡単ではなかったはずだが、「リーグ戦でも東京六大学の関係や雨の関係で延びるのは普段からあることなので、僕は難しくなかったです」と普段通りのパフォーマンスを発揮した。

4番で出場した女房役の渡部は2点リードの3回表に2ラン本塁打を放って、チームに大きな追加点をもたらす。「追い込まれていたので、ちょっとポイントを近くすることを意識していたんですけど、上手く反応できました」と内角高めのストレートを上手く捉え、打球をレフトスタンドに運んだ。

「真っすぐの強さもありましたし、あまり力まずに良いボールが来ていたと思います」と中西の投球を振り返った渡部。高校時代から何度も組んできた黄金バッテリーがこの日も実力を見せつけた。