目次

[1]捕球の基礎を覚えるボール回し
[2]手軽かつ効果的なゴロ捕球練習


 2年連続で明治神宮大会に出場を果たすなど、東北の大学野球の勢力図に変化をもたらしつつある仙台大。2023年も注目のチームは辻本 倫太郎内野手(3年=北海)がドラフト候補として挙がってくる。大学日本代表を経験し、12月の松山で開催された候補合宿にも参加。広い守備範囲はスカウトからも評価が高い。

 辻本の基本を作ったと言っても過言ではない、仙台大の小野寺コーチが指導する内野守備の基礎練習を今回紹介したい。

 近年はドリルや体系的な練習を作りだして、選手たちのレベルアップを促すチームが多い。これから紹介する仙台大のドリルも該当する内容だが、明治安田生命で社会人野球をしていた小野寺コーチのメニューは手軽かつポイントをおさえた内容となっており、参考になるものだった。

捕球の基礎を覚えるボール回し



仙台大の選手の捕球動作

 取材日にまず始まったのは、ボール回しだ。仙台大の選手たちは華麗かつスピーディーに回すが、ボール回しと言っても、塁間で実施するのではなく、およそ10メートル前後という短い距離である。

 スナップスローで十分届く距離のため、スローイングを目的にしたメニューというわけではない。3人1組の変則でボール回しをするところも察することができる。

 指導する小野寺コーチが選手たちに話していたのは、スローイングではなく、捕球動作についてだ。
 「リリースされて、どこに送球が来るのか確認してから捕りに行くように。予測で捕りに行くのは受け手が悪い。しっかり見てから右足と捕球を合わせて、強く投げよう」

 リリースの瞬間を見てから動き出すため、大きく跳ねるように動き出すことはできない。小さく、強く右足を捕球にあわせて踏み出す。これで軸足にきちんと体重を乗せるから、小さいモーションで鋭い送球ができるわけだ。

 逆回しもリリースの瞬間を見てから動くのは同じだ。ただ気を付けるのは捕球の意識だ。
 「送球を受けてしまうことでグラブが押されて握り替えが遅くなるから、はたく感覚で捕球してスローイングにつなげよう」

 話には出てこなかったが、逆回しの際は、左足から動き出して、右足を寄せるような足運びもポイントの1つである。