土浦日大vs霞ヶ浦
150キロ右腕から1点をもぎとり、土浦日大が完封で関東大会へ!エースは149キロをマーク

土浦日大・小森 勇凛
<春季高校野球茨城県大会:土浦日大1-0霞ヶ浦>◇3日◇準決勝◇J:COMスタジアム土浦
150キロ右腕・木村 優人投手(3年)を擁する霞ヶ浦と、投打の総合力の高さは県内随一の土浦日大の対決。前評判にふさわしい一戦となった。
3回、土浦日大は2番で通算25本塁打を放っている香取 蒼大外野手(3年)の犠飛で1点を先制。この1点を守りきり、完封リレーで2季連続の関東大会出場を決めた。
先発の小森 勇凛投手(3年)が快投を見せた。183センチ、83キロと恵まれた体格から振り下ろす直球は、球場のスピードガンで最速149キロをマーク。編集部のスピードガンでは常時135キロ〜143キロ程度だったが、球質の重さを感じる直球だったというのは間違いない。無駄な反動を使うことなく、滑らかなテークバックから真上から振り下ろすことができるなど、恵まれた体躯をうまく使うことができている。
110キロ台のスライダーや、チェンジアップ、カーブを使い分け、「緩急を使うことが大事」とは言うが、根本は「ストレートが大事」と語るように、要所では力で押す投球が目立った。ピンチになっても慌てずに投げることができ、県内トップレベルの投球だった。
唯一の得点となる犠飛を放った香取は、1年生の時は一塁手だったが、2年秋からセンターになった。1年秋のときは、もっさりとしたイメージが強かったが、175センチ、77キロと締まった筋肉質の体型となった。木村との対戦については「変化球の切れがすごかったですし、何よりオーラがすごかった」と語る。それでも次に繋ぐ気持ちで打席に立ち、高めに入ったカットボールを打ち返し、中犠飛を放った。
9回途中から投げた藤本 士生投手(3年)は球場内のスピードガンでは140キロを超え、編集部のスピードガンでは139キロをマーク。昨秋よりも明らかに球威がアップし、霞ヶ浦打線を抑え込んで関東大会出場を決めた。
投打ともに充実した土浦日大。まずは常総学院との決勝戦になるが、関東大会でも躍進が期待できる。
(取材=河嶋 宗一)