都立雪谷vs成立学園
3本すべてが長打!俊足・横尾の活躍などで都立雪谷が勝利!
都立雪谷と成立学園。どちらも甲子園出場経験を持つ学校同士の対戦は最後まで分からない展開となった
先攻の都立雪谷は一死から2番・横尾元就がライトへの二塁打でチャンスを作ると、相手バッテリーのエラーと4番・松下陸朗のセンター前で幸先よく先取点をもぎ取る。さらに3回には2番・横尾が三塁打を放つなど2点を追加して3対0と序盤の流れを都立雪谷が掴む。
都立雪谷の先発・大澤諒真は軸足にしっかりとタメを作り、体全体を使って右腕を振り抜く。ストレートとタテの変化球を中心とした投球。4回に7番・小笠原康太のレフトへの二塁打で1点を失うものの、安定した投球で試合の流れを手繰り寄せる。
終盤にも点数を重ね、7回には5番・宮間大地のタイムリーなどで4得点。8対1とコールドになるかと思いきや、都立雪谷の2番手・穂積飛翔が6番・平沼虎樹のタイムリーなどで3失点。8対4と点差を詰められる。
しかしその後は成立学園の追撃を許さず、8対4で都立雪谷が初戦を勝利した。
試合後、監督の芝浩晃氏は「『初戦は上手くいかないな』と思いました。ただ生徒たちが粘ってくれました。逞しくなった」と選手たちの成長を感じつつ、「ただ、初回に点数を取れたことで精神的に楽になれたので大きかったです」と、初戦の戦いに反省と初回の攻防を振り返った。
そして今日の試合で5打数3安打1打点をマークした2番・横尾にも話を聞くと、「『足元救われないように、確実に勝っていこう』と声をかけながら、初球からストライクゾーンに来たボールを振っていきました」
その横尾のプレーを見てまず感じたのが速さだ。「50メートルは6.5秒くらいですが、とにかく大きく膨らまないように右足でベースを踏むようにしています」
そして足の速さはバッティングの理論にも組み込まれていた。「自分は足で勝負する、アベレージヒッターなので、フライではなくゴロなど低い打球を飛ばしていくことを意識しています。そのために、今年の冬から構えた時に左脇を上げて、代わりに右肘を下げるようにしました。こうすることでバットを下から出さないようにしました」
徹底してフライを打たないように心がける横尾は守備でも自信を持つ。「一歩目や落下地点へのダッシュが武器だと思っています。その武器を生かすために、バッターが打つ瞬間にジャンプして一歩目をスムーズに切る“プレジャンプ”を2年生の春から取り入れて一歩目は速くなりました。あとはインパクトの瞬間のバットの角度やタイミングを図って、一歩目を予測するようにしています」
ストロングポイントを生かすために、走攻守を磨き上げた横尾。都立雪谷の俊足巧打の2番打者が日大豊山相手にどんなプレーを見せるのか。横尾の活躍にも注目しておきたい。
2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会東東京大会
■開催期間:2019年7月7~7月27日(予定)
■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会東東京大会】
■展望コラム【【東東京大会展望】二松学舎大附の夏三連覇を阻むチームは現るか?東東京大会を徹底解剖!】