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3大会連続出場の富士大、パワフルな打線と強力二枚看板が本領発揮なるか

2023.06.04

3大会連続出場の富士大、パワフルな打線と強力二枚看板が本領発揮なるか | 高校野球ドットコム
中岡大河、佐々木大輔

 6月5日に開幕する第72回全日本大学野球選手権大会。北東北大学野球春季リーグ戦で全勝優勝した富士大は3大会連続で出場権を手にした。2009年に準優勝するも近年は早期敗退が続いているだけに、今大会は久々の上位進出を狙う。

 今年の富士大は強打が売りで、今春リーグ戦ではチーム打率.340、10本塁打と打線が猛威を振るった。5点差以上をつけて勝利した試合が10試合中8試合を数えるなど、強力な援護が投手陣を助けた。中でも好調だったのが佐々木 大輔内野手(3年=一関学院)。開幕戦で左右に2本塁打を放つとその後も打ちまくり、打率.533、3本塁打で首位打者、本塁打王、ベストナインと3つのタイトルを獲得した。昨年からスタメンに名を連ねていた左の強打者は、長打力を増して再び全国の舞台を踏む。

 佐々木に次ぐ2本塁打を記録した渡邉 悠斗捕手(3年=堀越)は全試合で4番に座り、打率も3割を超えた。規定未到達ながら打率.545をマークした山内 琉聖内野手(3年=知念)、確実性と長打力を兼ね備える山澤 太陽内野手(3年=啓新)はあらゆる打順を任されながら結果を出した。

 1番を打ち打点、盗塁でリーグトップの数字を残した麦谷 祐介外野手(3年=大崎中央)、攻守でチームを牽引する松尾 翼内野手(4年=作新学院)、強肩強打の正捕手・坂本 達也捕手(3年=博多工)は昨年からレギュラーだった選手。スタメンに定着して打率.300と巧打者ぶりを発揮した赤瀬 健心外野手(1年=下関国際)をはじめ、ルーキー野手も早くも台頭している。昨年の全日本大学選手権は1得点しか奪えず初戦敗退しただけに、進化した打線で雪辱を果たしたい。

 投手陣は中岡 大河投手(4年=広島商)、木下 真吾投手(3年=日本文理大附)の二枚看板が盤石。中岡は防御率1.00、木下は同0.32と抜群の安定感を誇った。昨年は金村 尚真投手(現・日本ハム)がエースとして君臨し、全日本大学選手権も1人で10回を投げきったが、この2人には金村に負けない頼もしさがある。特に中岡は最速150キロの直球と多彩な変化球を駆使して試合をつくることができ、今秋のドラフト候補にも挙がっている。

 一方、吉山 朝陽投手(4年=美里工)、佐藤 柳之介投手(3年=東陵)ら他にも好投手が控えており、継投も視野に入れながらの投手起用となりそうだ。強い富士大の野球を再び見せつけることはできるか、その戦いぶりに期待が高まる。

(文=川浪 廉太郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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