<2025年全国高等学校野球選手権埼玉大会:浦和実 12-2 富士見( 5回コールド)>◇10日◇1回戦◇県営大宮球場
センバツベスト4の浦和実とスタメン全員が1,2年生の富士見との一戦。浦和実は順当に行くと4回戦で優勝候補筆頭の浦和学院と対戦する山に入った。それだけに春季大会でメンバーから外れていたエース石戸 颯汰(3年)の状態が気になる所。
先発は富士見がエース左腕の猪股優冴(2年)、一方の浦和実が2枚看板の1人でセンバツ登板経験もある駒木根 琉空(3年)が登板し試合が始まる。
頼みの駒木根がピリッとしない。
富士見打線に立ち上がりを攻められ、初回先頭の古賀 詞音(2年)に二塁打を浴びると、一死三塁から3番・藤岡 勇多(2年)にセンター前適時打を浴び先制を許す。さらに5番・小滝 由真(2年)、6番・新井 大地(2年)に連打を浴び満塁とされると、7番・大河原 虎次郎(2年)に押し出し四球を与えるなど春同様に2点のビハインドでスタートした。
だが、今回はその裏、二死から3番・山根 大智(3年)のヒットを足がかりとし、2四球を絡め満塁とすると、6番・工藤 蓮(3年)がセンター前2点適時打を放ちすぐに同点とする。
これで落ち着きを取り戻した浦和実は、2回裏にも一死一、二塁から山根がレフト越えの2点適時二塁打を放つと、さらに二死一、三塁から工藤がセーフティーバントを決めるなど、この回3点を奪い試合の主導権を握る。
浦和実は3回裏にも一死二、三塁から2番・佐々木 悠里(3年)の2点適時打と4番・三島 陽之介(3年)のファースト強襲適時打などでさらに3点を追加。7対2とし試合の大勢は決した。
投げては先発・駒木根が2回以降立ち直り、富士見打線を無失点で抑えると、打線は5回裏にも、3四球を足がかりとし、内野ゴロや三島と工藤の適時打など一挙4点を奪った浦和実が5回コールドで若い富士見を下し初戦を突破した。
「春は例年4月中旬にピークを持っていくが、今回3月中旬に仕上げた歪みがうちのようなチームには出た。心というより体の方に。選手層が薄いということ。未だコンディションは立て直している途中」(辻川監督)
と、春季県大会で初戦敗退し、その状態に注目が集まる浦和実であったが、
「春以降自分があえて何も言わなかった時に周りの選手達で考えてやれるようになりました。今日先制点の取られ方は嫌でしたがすぐに取り返すことができたのは練習試合通りの試合運び。綺麗なヒットは少なかったですが、それもうちの持ち味。春の聖望学園戦と比べても、後ろに繋ぐ意識が出てきたのは大きく変わった」と、主将の小野 蓮(3年)が証言するように一時期の停滞時期からは抜けたようだ。
「浦和学院戦にピークを持っていけるように。石戸は今日も本人が『まだいいです』って言っていて(笑)。ぶっつけ本番もありえます。練習試合でもある程度投げていて、ピーキングや体調に関しては本人とトレーナーに任せている。次投げたいって言えば投げさせる。今日は工藤がよく打ってくれた。山根も上がってきた。あとは三島と野本が爆発してくれたら」(辻川監督)
浦和学院戦へ向け、昨秋の対戦時同様にどれだけ投打共にピークに近い状態へ持って来れるかが勝敗の鍵を握ることになりそうだ。
チームの命運を握るエース石戸は浦和学院の再戦へ向けて、ゆっくりと合わせている。
「現状100%ではない。今日登板する予定はなかったです。ただ浦和学院戦へ向け次は少しでも投げられたら。調子は絶好調時と比べるとまだまだ。浦和学院戦にピークを合わせます」
さらに先発した駒木根も準備を進めている。
「次は初回から全力でコースに投げ分けられるような投球をしたい。もし石戸が崩れても自分が流れを持って来れるように」
対戦が実現すれば、浦和学院戦は総力戦になる。
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