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今年も各県から名門が集結!この大会でスターになるのは誰か?【春季関東大会展望】

2017.05.16

 20日から開幕する春季関東大会。この大会は清宮 幸太郎率いる早稲田実業が登場する。多数の観客が詰めかけることが予想され、茨城高野連は早くもこの対応に追われている。これは2013年、松井 裕樹桐光学園-東北楽天)が春季関東大会に出場した時を思い出す喧噪ぶりだ。そんな今年の関東大会だが、各校に有力選手が揃う。そんな今大会を占っていきたい。

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今年も各県から名門が集結!この大会でスターになるのは誰か?【春季関東大会展望】 | 高校野球ドットコム丸山 和郁 (前橋育英)

勢いある群馬勢の戦いぶりに注目!

 まず開幕戦は健大高崎(群馬2位)vs石岡一(茨城4位)の一戦が行われる。健大高崎は甲子園で魅せた機動力、打撃力を関東大会でも発揮できるか。その勝者は山梨学院(山梨1位)と対戦する。健大高崎では選抜で2本の満塁弾を放った山下航汰、最速145キロ右腕・小野 大夏と例年にはいないタイプの選手がおり、優勝を狙える布陣となっている。山梨学院は、多くの選手を起用し、全体の底上げに成功。県大会準決勝の東海大甲府戦では、5回コールド勝ち。強打の捕手・五十嵐 寛人に加え、吉松 塁栗尾 勇摩宮内 大河と昨年から活躍してきた強力3本柱が関東各校の強打者たちを抑え、2014年春以来の関東大会優勝を目指す。

 そして第2試合では、前橋育英(群馬1位)vs駿台甲府(山梨2位)の一戦に注目。前橋育英は投げては常時140キロ台、打っては、県大会決勝で二打席連続弾を打つなど投打の中心・丸山 和郁がキーマンとなるが、県大会では大型右腕・根岸 崇裕を中心に起用。準決勝の前橋東戦では7回参考記録ながらノーヒットノーランを達成するなど、成長した姿を見せている。この大会で一本立ちすることができるのか。

 また初日では横浜(神奈川2位)と土浦湖北(茨城3位)の対決にも注目。増田 珠や南日本招待試合で二打席連続弾を打った万波中正を中心とした全国トップクラスの破壊力を秘める横浜打線に対し、県内トップクラスの常磐大高打線を1失点に抑えた矢萩 陽一朗は、どう立ち向かっていくのか。そして自慢の堅い守備でも強打の横浜打線に対しても発揮することができるのか?

 東海大相模(神奈川1位)は、千葉敬愛(千葉2位)と対戦。東海大相模県大会で魅せたような強打に期待。キーマンとなるのは本塁打も打てて、広角に打ち分けることができて、俊足巧打の小松勇輝、準決勝の桐光学園戦で場外本塁打を放った森下の2人の2年生野手に注目。千葉敬愛は持ち前の粘っこい野球を東海大相模相手に食らいついていきたい。

[page_break:早稲田実vs花咲徳栄、日大三vs専大松戸など好カードが続出!]
今年も各県から名門が集結!この大会でスターになるのは誰か?【春季関東大会展望】 | 高校野球ドットコム清宮 幸太郎(早稲田実業)

早稲田実vs花咲徳栄、日大三vs専大松戸など好カードが続出!

 早稲田実業(東京1位)は、花咲徳栄(埼玉2位)と対戦する。早稲田実業は、清宮、野村 大樹のクリーンナップコンビが、の準々決勝以降は清宮が5本、野村が3本と当たりに当たっている。そして清宮はGW期間中、8本塁打。そして熊本県で行われた招待試合でも高校通算93号本塁打を放つ活躍を見せた。自慢の破壊力抜群の打撃力で、勝ち進みたい。

 対する花咲徳栄は、県内では破壊力抜群の強打を発揮。特に4番野村 佑希(2年)が凄まじい。県大会では3本塁打を放ち、特に3回戦の大宮東戦ではバックスクリーン弾を放っている。投手としても、130キロ後半を計測する野村は、ミレニアム世代の大物として注目したい逸材だ。また左の好打者・西川 愛也に注目だ。不安は綱脇 慧清水 達也の3年生右腕の調子が上がっていないところ。ただ夏へ向けて早稲田実業と対戦するのは、3年連続夏の甲子園を目指す花咲徳栄にとって格好の練習の場となるのは間違いない。

 常総学院をコールド勝ちを収め、その勢いで優勝を決めた明秀学園日立(茨城1位)は作新学院(栃木2位)と対戦。明秀学園日立がさらなるステップアップを果たすためには、試合巧者・作新学院相手にどんな戦いを見せるのか?県大会で本塁打を量産した若松 祐斗、大型遊撃手・増田 陸の活躍に注目だ。

 作新学院を破り、優勝を収めた白鴎大足利(栃木1位)は最速145キロ左腕・北浦 竜次、主砲・秋 智也と投打の中心選手が揃う。対する霞ヶ浦(茨城2位)は、ドラフト候補として注目される遠藤 淳志に注目。184センチの長身から繰り出す140キロ台の速球が魅力。ともにドラフト候補と注目される投手を擁する両チームの対決はスカウトの間でも注目が高まっている。

 専大松戸(千葉1位)vs日大三(東京2位)の対決にも注目だ。専大松戸はエース・川上 鳳之は常時140キロ台の速球、切れのあるスライダーで翻弄する大型右腕。また打線も、上位下位と切れ目なく、さらに守備陣も非常に堅いチームだ。対する日大三は都大会6試合で18本塁打を放った強力打線の破壊力は、今大会トップクラス。エース・櫻井 周斗だけではなく他の投手陣の底上げもうまくいっており、この大会は、引き続き、全体の戦力の底上げがテーマとなりそうだ。

 浦和学院(埼玉1位)は横浜vs土浦湖北との勝者と対戦する。浦和学院は左腕・佐野 涼弥(2年)の縦スライダーに注目。また打線も、2年生スラッガー・蛭間 拓哉など巧打者が揃っている。

▼春季大会の情報はこちらから
2017年度 春季高校野球大会特集

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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