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ついに本領発揮、健大高崎のスラッガー箱山の豪快なスイングに大器の匂い【センバツ・輝きを放った逸材たち】

2024.03.29


箱山遥人(健大高崎)※写真は過去の取材より

<第96回選抜高校野球大会:健大高崎6-1山梨学院>◇28日◇準々決勝◇甲子園

個人的には今センバツで一番期待していた右打者が、ついに目覚めた。健大高崎(群馬)の4番・箱山 遥人捕手(3年)が、山梨学院(山梨)との準々決勝で、三塁打を含む3打数3安打3打点。長打力が自慢のスラッガーは2回戦まで7打数1安打だったが、3戦目で本領を発揮した。

第3打席だった。思い切り振り抜いた打球は左翼フェンス直撃の2点適時三塁打となった。インパクトに向けて上からコンパクトにたたくと、しっかり振り抜いて大きなフォロースルーを作った。踏み出した左足は膝が折れることなく、しっかり伸びきっていた。打球にしっかりと力を加えることができるフォロースルーは、スラッガーの証。プロが注目するドラフト候補生であることに納得した。

第4打席には、やや外角よりの変化球を強振。思い切りひっぱたくと、打球は強烈なライナーとなって三遊間を抜けていった。ここでもしっかりフォロースルーが取れていた。昨年秋の公式戦打率でも4割を超える結果を残しているが、球を強くたたくことができている証拠だろう。

「昨年秋は、山梨学院さんに負けていて、特別な思いで臨んだ。試合では、全員で無心で戦うことができて、ビッグイニングにつなげることができた」

新基準のバットだったがゆえに、本塁打にはならなかったかもしれないが、打撃技術の高さは十分に見せつけた。結果が出ていなかったプレッシャーから解放された主砲は、準決勝以降で待望の1発を披露してくれるに違いない。

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この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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