【早すぎる2024年ドラフト展望】バットの規格変更で高校生野手は不利? 投手はドラフト上位クラス目白押し!
今年のドラフト会議では、50人の高校生が12球団から指名された。1位は2人。外れ1位で抽選の末、ソフトバンクに決まった前田 悠伍投手(大阪桐蔭)とオリックス単独1位の横山 聖哉(上田西)である。
大学生の1位9人に比べると寂しい数字だが、これは大学生が豊作だったと同時に、前田以外、「特Aランク」と呼ばれる超目玉候補がいなかったのも理由だ。
1年前の今ごろ、各メディアは、「特A」ランクとして、投手では前田 悠伍投手(大阪桐蔭=ソフトバンク1位)、東松 快征投手(享栄=オリックス3位)、野手では、佐々木 麟太郎内野手(花巻東)、真鍋 慧内野手(広陵)などをあげていた。その反面、彼らを追う「Aランク」が少ないと見られていた。
結果的に真鍋は甲子園でノーアーチ。4位までに指名されず、大学進学が有力視されている。同じく夏に結果が出なかった佐々木はアメリカ留学の意思を示し、プロ志望届は提出しなかった。A評価だった平野 大地投手(専大松戸)が夏に不調に陥り、進学に転換。徐々にドラフト上位候補は減っていった。一方前田は、U-18代表として大活躍。日本を初の世界一に導き、高評価を持続させたのだった。ちなみに高校生不作と言われていた2022年は、浅野 翔吾外野手(高松商=巨人1位)、松尾 汐恩捕手(大阪桐蔭=DeNA1位)、イヒネ イツア内野手(誉=ソフトバンク1位)など今年よりもドラフト1位は多かった。彼らは「Aクラス」と言われていた選手たちだ。
スカウトはすでに動き出している
では2024年の高校生はどのような状況だろうか。まずは投手から。
今年は185センチ以上の有力な大型投手が、198センチの菊地 ハルン投手(千葉学芸)を筆頭に15人以上もいる。153キロ右腕・川勝 空人投手(生光学園)、150キロ右腕・小船 翼投手(知徳)ら、Aクラスの頭数は今年より豊富だ。今年のドラフト終了後、すでにNPB各球団スカウトが、Aクラス投手のいるチームに、「高卒即プロ入り」の意思があるのかを調査をしているという。
彼らに足りないのは、公式戦での圧倒的なパフォーマンスだ。来年の大会での活躍に期待したい。
野手は苦戦を強いられる可能性が高い。というのも、来年からバットの使用が変更となるのだが、これが「本当に飛ばない」との評判なのだ。
しかし、この低反発バットでも豪快な打撃を見せるスラッガーがいれば、一気に評価は上がるだろう。ラマル ギービン ラタナヤケ内野手(大阪桐蔭)、片井 海斗内野手(二松学舎大付)、モイセエフ ニキータ外野手(豊川)など期待のAクラススラッガーたちがどんな結果を残すのか。
期待の大型投手たちが公式戦でどんなピッチングを見せるのか。低反発バットでも豪快なバッティングをする打者はいるのか。冬を越えて一気にブレイクする新星は現れるのか。ワクワクする1年が、今年も始まった。
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