試合レポート

【甲子園】2回戦 創成館 vs 星稜

2023.08.10


ダークホースとして呼び声高い創成館、組織的な守備を実践し、149キロ右腕を擁する星稜を破る

<第105回全国高校野球選手権記念大会:創成館6-3星稜>◇10日◇2回戦◇甲子園

前の試合は、全国レベルの打撃の競演となった北海vs明豊の一戦。あのレベルに到達するのは、容易ではない。打撃については選手の元々のポテンシャルに関わる部分はある。しかし、守備、走塁を徹底的に鍛え、組織的な守備を実践すれば、全国の強豪に勝てることを証明したのが創成館(長崎)だ。

相手は星稜(石川)。149キロ右腕の武内 涼太投手(3年)を擁し、個人のポテンシャルの高さは全国トップレベル。これまでの試合を見ても捉える打球は強く、大会前の6月に行った健大高崎(群馬)との練習試合でも、個人の能力は高かった。

そんな相手に創成館山下 真ノ介捕手(3年)は「三振を狙いに行っても打たれるだけなので、打たせて取ることを大事にして、緩急を使って投げることを意識しました」と投手陣をリードした。

先発の福盛 大和投手(3年)は130キロ前半の速球とカーブをテンポよく投げ分け4回まで無失点。5回から登板した村田 昊徽投手(2年)は最速140キロの速球とスライダー、カーブを投げ分け、打たせて取る投球を心がけた。

山下は石川大会の映像を見て、星稜の打者陣の長所、欠点を探った。ある程度、理解できるようになった。この日の投手陣の投球については「甘いのもありましたけど、ほとんど狙い通りにきてくれた」と投手陣の力投を称えた。

無失策の守備も光った。内野手は球際に強く、外野手も打球判断が良かった。三塁手・松崎 誠人内野手(3年)は「冬場でひたすらノックを受けていて、とにかく球際に強くなりたい思いで練習をしていました」と語る。また、走塁技術が高く、隙のない走塁を見せていた。諫早市にグラウンドがある創成館は諫早第一球場でも紅白戦を行って、実戦力を鍛えている。その中でメンバーに選ばれた選手は、走攻守で鍛えられた選手ということになる。

守備が身上の創成館で司令塔的な役割をしているのが小野 隼平主将(3年)だ。141キロ右腕の小野だが、試合ではベンチの稙田監督の隣に常にいて、ポジショニングの指示などを出している。また、試合前には「第2試合の明豊vs北海の試合で、風が大きく吹いていて外野手が苦労しているのを見かけたので、バックスクリーンにある旗の動きを見ながら判断しよう」と風を読んで準備することを意識した。

「僕たちは力がないので、守備の部分をしっかりするしかないと思います」と語る小野。3回戦では、いなべ総合(三重)vs沖縄尚学(沖縄)の勝者と対戦する。

ダークホースとして呼び声が高い創成館。今年の長崎勢も侮れない。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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2 Comments

  1. 鴛渕洋がんばれー👊😆🎵創成館

    2023-08-14 at 5:12 AM

    星稜高校に、初戦勝利おめでとうございます。一つ一つ勝ちを、積み重ねて、頑張って下さい。応援しています。がんばれー👊😆🎵創成館

  2. 鴛渕洋がんばれー👊😆🎵創成館

    2023-08-14 at 5:12 AM

    星稜高校に、初戦勝利おめでとうございます。一つ一つ勝ちを、積み重ねて、頑張って下さい。応援しています。がんばれ🎵創成館

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