豊田南vs長久手
豊田南が目まぐるしい継投で長久手を交わして3回戦進出
<第105回全国高校野球選手権愛知大会:豊田南12-4長久手>◇15日◇2回戦◇小牧市民
尾東地区と西三河地区の公立校同士の対決。先の1回戦では、長久手は乱戦の末に豊橋工科を12対9で下している。豊田南は一宮を11対4で快勝しての進出だ。
「私は、そうは思っていないのですけれども、選手たちは自分たちのチームは打撃のチームだと思っているようです」と、渡邉幸多監督が言う豊田南。確かに1回戦でも2ケタ得点を奪っている。この日も2回、8番の森上 憲伸内野手(2年)の中前打で先制。さらに3回、2死一、二塁から4番・鈴木 雄太内野手(3年)の左前打と、中継ミスもあって2人がかえり、5番・熊谷 圭悟外野手(3年)の二塁打も出て3点。4回は、8番・森上が中越えの打球を放ち、打球処理をややもたつく間に打者走者はそのままホームまで走り切ってランニング本塁打となった。
反撃したい長久手は4回、先頭の3番・山田 晴輝捕手(3年)以下、本村 大翔外野手(3年)、阪井 柊哉内野手(3年)の3連打で1点を返し、なおもバントで進めて、内野ゴロと8番・社本 琢真投手(2年)の左前打で3点を返した。これで試合の行方も、ちょっとわからなくなってきたぞと思わせる展開になった。
7回はお互いに1点ずつを取り合って、6対4。そして8回、豊田南は当たっている8番・森上の二塁打から、四死球で好機を作ると、長久手投手陣は暴投が相次いでしまい、3つの暴投で4点が入る形となってしまった。さらに、9回にも3本の長打で2点を追加した。
その間、豊田南のマウンドは先発・早川 瞭汰投手(3年)と遊撃手の大塚 敬介内野手(3年)が何度も代わってマウンドに立つ。その間に4人の選手がポジションを移動するという形になった。それが5度繰り返された。糟谷監督は、「こういう形は練習試合でも何度もやってきていましたから、選手たちもそのつもりでいますから、問題なくやってくれました」と、目まぐるしい交代にも「自分たちの試合の形」という意識のようだった。
長久手としては、中盤には抵抗を示したけれども、リリーフした小久保 恭吾投手(3年)が思わぬアクシデントで退場となるなどと言うこともあって、豊田南の攻撃を防ぎきれなかった。