試合レポート

東海大札幌vsとわの森三愛

2022.09.14

東海大札幌が接戦を制し、2年連続の全道大会へ!!

<秋季北海道高校野球札幌支部予選:東海大札幌4-3とわの森三愛>◇13日◇代表決定戦◇札幌円山

 東海大札幌が接戦を制して逃げ切り、全道大会への出場を決めた。

 先制点を取ったのは東海大札幌だった。1回裏、先頭の大塚渉夢(2年)が四球を選ぶなどして1死三塁とすると、3番・宗飛玖(2年)の左前適時打で1点を先制する。

 東海大札幌の先発でエースの阿部堅心(2年)は4回まで、とわの森三愛打線を2安打に抑える投球を見せる。

 逆転に向けて得点したいとわの森三愛は5回、この回先頭の5番・小南真之介(2年)が遊撃への内野安打で出塁し、6番・畠山将也(2年)の犠打で1死二塁とするも、7番・梅田一輝(1年)は遊飛、8番・長船大真(1年)は中飛で3アウトとなるが、終盤に猛追を見せる。

 東海大札幌に2点を追加されて0対4と4点リードされて迎えた7回表、とわの森三愛は2死二塁と得点圏に走者を進めると、7番・梅田の適時左二塁打で1点を返して3点差、続く8番・長船は左前安打でつないで2死一、三塁とする。ここで代打・山本陽太(2年)は一塁への内野安打。送球間に一塁走者も生還して2点を追加し、3対4と1点差まで詰め寄る。

 8回は両チーム無得点。そして9回を迎える。

 とわの森三愛のこの回先頭、7番・梅田は遊ゴロ。8番・長船は死球を受け、1番・中村悠飛(1年)の左前安打、2番・竹口朝陽(1年)の死球などで2死満塁と逆転のチャンスを迎える。ここで打席には、この日無安打の出雲崎紘(1年)が入る。出雲崎は粘りを見せてフルカウントとする。

 一方、東海大札幌のエース・阿部にとっては大ピンチ。満塁の場面で押し出しの四球を与えれば同点に追いつかれ、また満塁となってピンチはまだ続くことになる。

 阿部は一呼吸置いたうえで球を投じた。「ボール球でもいい」と思って投げたというアウトローの直球がキャッチャーミットに入り、審判がコールしたのは「ストライク」。見逃し三振で試合が終わった。東海大札幌の2年連続27回目の全道大会出場が決まった。

 とわの森三愛は終盤、みたび走者を出したものの、東海大札幌の阿部が要所を締める投球を見せて逆転を許さなかった。

 大脇英徳監督は、この試合で投げた先発・阿部について「スタミナが課題」と話した一方、「すごくいい経験になったのでは」と今後に向けての収穫を口にした。

 その阿部は「9回2死からの死球で少し不安になった」といい、「思うように球が入らなかった」とも話した。最後は「疲れたが、気持ちで抑えた」という阿部。全道大会は「いない人の分までプレーして勝ちたい。全道大会では四死球を出さず、信頼される投手になれれば」と先を見据えた。

(文=小林 英介)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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