Column

来田、中森のドラフト候補コンビなど逸材が集結した兵庫県選抜!台湾遠征へ向けて逸材をピックアップ

2019.12.23

中森、坂口を中心とした強力な投手陣

来田、中森のドラフト候補コンビなど逸材が集結した兵庫県選抜!台湾遠征へ向けて逸材をピックアップ | 高校野球ドットコム
中森俊介(明石商)

 

 エース格として期待されるのが明石商中森俊介だろう。甲子園、近畿大会と本調子ではなかったが、7日の関西国際大戦では2回5奪三振の快投。2回まで8得点をあげた打線を全く寄せ付けない圧巻の投球内容だった。

 気温が10度前後の中、常時140キロ前半・最速148キロの速球は威力があった。来年の高校生投手のトップになりそうな高橋宏斗中京大中京)と比較してもそん色ないほどボールの圧力があった。

 さらに変化球も鋭く、スライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットを投げ分け、やはり本調子になったときの中森は隙がない。それでも中森は「まだボールが高めに浮いているのもありますし、今回は短いイニングでしたが、9回通して低めに良いボールを投げるのが自分の理想なので」と理想は高い。

 台湾は、今年の世界大会で優勝し、勢いに乗っている強豪国。来年のアジア大会の前哨戦として、何かをつかむ大会にしたいところだ。

 中森に次ぐ実力派投手は報徳学園のエース・坂口 翔颯は関西国際大戦で登板はなかったが、縦回転のフォームから繰り出す威力あるストレートは絶品。

 打撃もよく、関西国際大戦では同点適時二塁打。最速139キロを誇る右腕・野島 勇太神戸弘陵)も、関西国際大戦で2回無失点の好投。角度のあるストレートを武器にする野島は、台湾の舞台でステップアップする。

 今年の兵庫県を代表する左腕として注目される東田 健臣西脇工)は関西国際大戦では8失点、最速136キロと調子を落としていたが、台湾の舞台になれて140キロ前後の速球を投げ込むことができるか。

[page_break:来田だけではなく、好打者がそろう野手陣]

来田だけではなく、好打者がそろう野手陣

来田、中森のドラフト候補コンビなど逸材が集結した兵庫県選抜!台湾遠征へ向けて逸材をピックアップ | 高校野球ドットコム
来田涼斗(明石商)

 野手では高校通算29本塁打の来田涼斗明石商)がダントツ。いつも木製バットで練習をしているように、取材日で打撃練習を見ると、鋭い打球を飛ばしている。狭間善徳監督から体の強さ、スイングの強さは評価されているが、一方でタイミングの取り方が悪いと指摘をされている。

 なかなか思うような打球を飛ばせていないが、ぜひレベルの高い投手と対戦をしていきながら、自分に合った形を見つけてほしい。また中森、来田と同じく遠征メンバーに選ばれた植本 拓哉も無駄のないスイング軌道でライナー性の打球を飛ばす左打者だ。

 パワフルな打球を飛ばす右の強打者・笠松 拓真神戸国際大附)、パンチ力ある打撃が光り、国内での練習試合で活躍を見せた柴田 大成神戸国際大附)、浅川 駿斗神戸国際大附)も思い切りのよい打撃スタイルで強打を発揮し、国内の練習試合では適時打をたびたび記録する右打者だ。

 神戸国際大附明石商と同じく木製バットで練習しているのと、下半身主導でタイミングが取れてスイングができるので、打たされている感がない。2年秋の時点では高度な打撃ができる選手たちで楽しみだ。

 河村 利毅神港学園)も守備範囲の広さとスローイングの強さを誇るショートストップでミートセンスも高く、攻守ともにバランスが取れた好選手だ。

 三宅 雄雅報徳学園)も身体能力が非常に高く、シャープな打撃と守備範囲が広く、肩も強い外野守備が光る中堅手だ。

最後に今回の遠征スケジュールと代表選手を紹介したい。
23日 10:00 高苑工商
23日 13:00 普門高中
24日 10:00 屏東高中
25日 10:00 南英商工
25日 13:00 善化高中

【投手】
坂口 翔颯報徳学園
野島 勇太神戸弘陵
石澤 拓大育英
中森 俊介明石商
東田 健臣西脇工
山本 颯真(兵庫赤穂)

【捕手】
上林 直輝神戸弘陵
竜波 駿平長田

【内野手】
太田 薫市立西宮
足立 達希報徳学園
河村 利毅神港学園
笠松 拓真神戸国際大附
柴田 大成神戸国際大附
植本 拓哉明石商

【外野手】
三宅 雄雅報徳学園
浅川 駿斗神戸国際大附
来田 涼斗明石商
前田 衡(兵庫市川)

(文=河嶋 宗一

関連記事
【試合レポート】兵庫県選抜、最大8点差を追いつき、収穫のある引き分けに!
「3年間で5回甲子園に出場したい」 目指すは高卒ドラ1でプロ入り! 中森俊介(明石商)【後編】
柳田悠岐2世を襲名し、2020年の高卒ドライチを狙う!来田涼斗(明石商)【後編】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.05.14

【春季東京都大会総括】日大三、二松学舎大附など強豪校がノーシードの波乱! 新基準バットでも9本塁打の帝京が驚異の打力で王者に

2024.05.13

【仙台六大学】“投手王国”にまたひとり…リーグ戦初登板初先発の東北福祉大・柴田由庵が史上15人目ノーヒットノーラン達成!

2024.05.13

【北海道】帯広大谷、遠軽、函館大柏稜が全道大会出場へ<春季全道大会支部予選>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.09

プロスカウトは190センチ超の大型投手、遊撃手、150キロ超右腕に熱視線!この春、浮上した逸材は?【ドラフト候補リスト・春季大会最新版】

2024.05.09

【熊本】九州学院は城北と文徳の勝者と対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.10

【岩手】花巻東は水沢工と一関二の勝者と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?