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中国・四国の5枠目を勝ち取るのは?候補4チームを分析!

2019.01.25

中四国地区も激戦か

中国・四国の5枠目を勝ち取るのは?候補4チームを分析! | 高校野球ドットコム
左から赤沢 将宗(高知商)、西 純矢(創志学園)、浮橋 幸太(富岡西)、沼田 仁(市立呉)

 25日の選抜出場校が決まる。また激論になりそうなのが中国・四国地区である。中国・四国は5枠。決勝進出2チームの計4チームは有力で残り1枠を中国・四国のベスト4で争う形になる。成績は県大会から見ていきたい。

投打ともに安定している市立呉

【チームデータ・チーム評】
公式戦勝敗 9試合7勝2敗
8試合 6勝2敗
県大会 準優勝
総得点 55
総失点 24
中国大会のチーム打率.284

 県大会では強力な広島広陵に1対2と接戦を演じ、中国大会準決勝でもタイブレークまで持ち込んだ市立呉。そのチーム力の高さは特筆すべきものがある。エースの沼田 仁は120キロ後半の速球、スライダーを丁寧に投げ分ける技巧派。中国大会では3試合を投げて、防御率1.55と好成績を残した。そして4番センター・沼田歩は中国大会で打率.333を記録。シャープなスイングと守備範囲の広い守備が光る好打のセンターである。長打力ある打者は少ないが、一気に畳みかけてつなぎの打線で得点を重ねるチーム。堅実でしぶとく嫌らしいチームだ。

 選抜に出場すればそのしぶとさを発揮できれば勝ち上がる可能性は十分にある。

創志学園は西純矢をどう評価するのか?

【チームデータ・チーム評】
公式戦勝敗 6試合4勝2敗
府大会 優勝
県大会3位
総得点45
総失点28
中国大会のチーム打率.279

 

 県大会以降の成績を見ると、大荒れな試合が多く、得失点差で見るとプラス16得点しかない。不安定ながら勝ち上がった。準決勝の広島広陵戦では8回裏にエラーが重なり、自滅という形でコールド負けになってしまった。

 それでも7回まではプロ注目のエース西純矢、広島広陵のエース・河野の投げ合いはまさに全国レベルの試合で見ごたえがあった。7回までの試合内容、エース西の力量、中国大会では22.1回を投げ防御率2.01という好成績、そして将来性の高さを選考委員会がどう評価するのか。出場すれば大会の最注目投手に挙がることは間違いない逸材。出場が決まれば、別格のピッチングを見せてほしい。。

[page_break:一般枠でも十分に選ばれるに値する富岡西/試合内容は安定。打線が強力な高知商]

一般枠でも十分に選ばれるに値する富岡西

【チームデータ・チーム評】
7試合5勝2敗
58得点
25失点
四国大会のチーム打率.236

 徳島県大会では3位の出場ながら、愛媛1位の帝京第五、高知2位の高知を下し、ベスト4入りを決めた富岡西
二刀流・浮橋 幸太、四国大会では打率.667を記録した坂本 賢哉が中心。四国大会のチーム打率.236ながら3試合で21得点と高い得点力を誇る。敗れた松山聖陵戦も1失策と守備も悪くない。一般枠で選出されていてもおかしくない成績なのである。

試合内容は安定。打線が強力な高知商

【チームデータ・チーム評】

6試合5勝1敗
県大会優勝
総得点 28得点
総失点 16失点
四国大会のチーム打率.234

 昨夏に続き、秋も県大会優勝を勝ち取った高知商。甲子園でも活躍を見せた1年生・西村貫輔が四国大会でも打率5割を記録し、今年も打線は強力。ただ今年は絶対的なエースはおらず、継投策で勝ち上がってきたチーム。大会を振り返れば、完封勝ち2試合、四国大会でも徳島商を2対1で破るなど安定感のあるチーム。

 

 中四国ともに安定した数字を残した4チームで何を評価するかでどちらに転んでもおかしくない。中四国の5枠目を勝ち取るのはどこか。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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