Column

高卒4年目・中森俊介(ロッテ)がついに台頭!明石商時代に見えた“野心家”の一面【主筆・河嶋宗一コラム『グラカン』vol.11】

2024.03.17


明石商時代の中森 俊介

皆さん、こんにちは!!
『高校野球ドットコム』の河嶋 宗一です。私・河嶋が「これまでグラウンドで見てきた感動シーン」(略して『グラカン』)をみなさまにお届けしています!
3月18日より第96回選抜高等学校野球大会が開幕します。私も甲子園入りし、この大会を取材させていただきます。よろしくお願いいたします!

今回は2019年のセンバツでベスト4入りしたロッテの中森 俊介投手(明石商)を紹介したいと思います。

16日のオリックス戦では3回無失点の好投。2月からの実戦では12回を投げ、4失点と順調な仕上がりを見せています。中森投手は高橋 宏斗投手(中京大中京-中日)、山下 舜平大投手(福岡大大濠-オリックス)と同世代で、高校時代は世代の顔というべき投手でした。

狭間監督も絶賛する人間性で順調にステップアップ

中森投手は篠山東中出身で軟式野球部に所属。軟式ながら最速138キロのストレートを投げる本格派右腕として注目され、中学2年冬に明石商の練習を見学し、明石商の選手たちの体の大きさ、キビキビとした行動に惹かれ、進学を決断。

1年春からベンチ入りし、1年夏には甲子園出場。最速145キロを投げ込み、スーパー1年生として注目を浴びるようになります。そして1年秋も近畿大会決勝戦まで勝ち進み、センバツ出場も実現します。

2019年の選抜直前のインタビューで、狭間 善徳監督は中森投手の人柄をたたえていました。
「中森はコツコツとやれる男でねぇ。1年春から公式戦で投げてますけど、天狗になって驕ることもないですし、高校野球のもっと上を見据えて日々、野球と向き合っている。意識が高いからオフシーズンの体重の増え方もすごいです」
さらに学業成績も優秀で、ほぼオール5だったようです。

中森投手も3年間の目標についてこう語っていました。
「高校入学前に『3年間で甲子園に5回出る』という目標を設定し、頑張ってきたのですが、1年夏、2年春のチャンスはものにすることができました。残りのチャンスは3回ですが、すべて甲子園に出たいです。そして野球を始めた時からずっと憧れてきたプロ野球の世界に高卒で飛び込みたい。できることならドラフト1位でいきたいです」

真面目な性格ながら、野心家の一面がありました。

そしてセンバツでは全4試合に登板し、計31回3分の2を投げ、3完投、30奪三振を記録。1年夏から大きく成長した中森投手は140キロ中盤の速球、多彩な変化球を操る投球の完成度は群を抜いており、スカウト陣の評価を高めます。

2年夏にも甲子園に出場して、ベスト4入り。全国の強豪校相手にも快投を見せる中森投手の評価はさらに高まり、2年秋の近畿大会で準々決勝で大阪桐蔭に敗れますが、試合内容としてはほぼ互角で、20年のセンバツ出場はほぼ確実。同学年のスラッガー・来田 涼斗外野手(オリックス)とともに大会の顔として注目されており、19年冬は連日、取材対応をしていたといいます。

実際に私も19年12月に取材をしたのですが、他媒体の記者と一緒に取材する形になりました。

明石商時代 インタビューに応じた中森俊介

次のページ:投手としては申し分ない実力があるものの、1点気になったのは…

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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