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ドラフト候補一覧を更新!佐々木朗希と奥川恭伸が特Aな理由

2018.11.17

特A・佐々木朗希に並ぶ選手が急浮上

ドラフト候補一覧を更新!佐々木朗希と奥川恭伸が特Aな理由 | 高校野球ドットコム
左:佐々木朗希(大船渡) 右:奥川恭伸(星稜)

 ドラフト会議後に2019年のドラフトコラムの投手編、野手編を配信し、その後も各地の大会を見てきて、新たにこのリストに載せたいと思う選手が増え、評価も上がった選手もいる。冬前に今回のドラフトリストを紹介したい。

ドラフト会議後の2019年ドラフトコラム
● 2019年度ドラフトガイドブック 投手編 特A、Aクラス投手がひしめく豊作年!
● 2019年度ドラフトガイドブック野手編「石川、黒川など甲子園組が世代をけん引する!」

 前回のガイドブックでは、佐々木朗希大船渡)を特Aにした理由を説明したが、それに並ぶ投手が出てきた。星稜の奥川恭伸である。なぜこの投手が急浮上するようになったのか。それはもちろん神宮大会の活躍である。神宮大会で印象に残っているのは、これほどポテンシャルの高さだけではなく、豊富な引き出しを持っている高校生右腕はそうはいない。

 まずストレートは130キロ台、140キロ前後、145キロ前後、150キロ近くと4段階でギアチェンジを行い、さらに高速スライダー、縦スライダー、高速フォークを中心に投球を組み立てる。また試合状況によって力の入れ加減ができる。奥川は決して投手マニアが好きなフォームではない。ステップ幅が狭く、胸を強く張れるフォームではない。吉田輝星に惹かれた方からすれば、フォームで物足りなさを感じるかもしれない。ただこれほど力みなく自分の投球を表現できる投手は、菅野智之を彷彿とさせる投手だと思う。これはしっかりとアジア大会で、アジアのチーム、大学生相手に投げた経験や、根尾昂から学んだことをしっかりと生かしているといえる。

 アジア大会の時から、同じ2年生ながら出場した台湾・韓国の投手よりも上だと感じていたが、世界レベルの逸材に上がってきた。

 佐々木は大谷翔平のように超人的なポテンシャルで圧倒するタイプ。奥川はスケールと実戦力を兼ね備え、支配的なピッチングを見せる菅野智之タイプ。いずれにしろ2019年はこの2人がリードするに違いない。

 下記にあるリストでは、及川雅貴がこのランクに入る可能性を持っている。左投手の高校生で先発ながら常時140キロ中盤の速球を投げられるのはこれまで測ってきた左投手ではほとんどいない。さらに高速スライダーの切れ味も高校生レベルを超えている。本当に投球術を磨いて、どのチームが来ても圧倒したピッチングができる存在になってもらいたい。

■注目投手リスト その1
特A 佐々木朗希大船渡
特A 奥川恭伸星稜
A 井上広輝日大三
A 及川雅貴横浜
A 西純矢創志学園
A 根本太一木更津総合

■注目投手リスト その2
小林珠維東海大札幌
岩田永遠北海
篠田 怜汰羽黒
渡辺拓海酒田南
岩本大地(石岡第一)
福浦太陽霞ヶ浦
鈴木寛人霞ヶ浦
米山 魁乙昌平
飯塚脩人習志野
廣澤優日大三
岡林 勇希菰野
前佑囲斗津田学園
小林 勇仁福井商
吉田力聖光泉
清水大成履正社
坪井悠太大阪偕星学園
藤本竜輝
林直人報徳学園
谷岡颯太武田
河野佳(広島広陵)
石原勇輝(広島広陵)
森勝哉(広島広陵)
黒河竜司英明
西舘 昂汰筑陽学園
下村海翔九州国際大付
浅田 将汰有明
﨑村太陽秀岳館
宮城大弥興南

[page_break野手のドラフト候補]

野手のドラフト候補

ドラフト候補一覧を更新!佐々木朗希と奥川恭伸が特Aな理由 | 高校野球ドットコム
左:武岡 龍世(八戸学院光星) 右:黒川 史陽

 一方、野手はまだA級という野手がいない。徐々にドラフト候補としてみていい選手は増えてきた。それだけに、来春、来夏にはおっと驚くような逸材が出てきてほしい。

■2019年度高校生野手リスト
武岡龍世八戸学院光星
村田賢一春日部共栄
村田龍哉徳島商
有馬諒近江
東妻純平智辯和歌山
小山 翔暉東海大菅生
成瀬 脩人東海大菅生
荻野 魁也岩倉
渡部雅也日大山形
野口海音履正社
韮澤 雄也花咲徳栄
遠藤 成東海大相模
森 敬斗桐蔭学園
石川 昂弥東邦
熊田 任洋東邦
稲生 賢二愛工大名電
上田 希由翔(愛産大三河)
黒川 史陽(智弁和歌山)
伊藤 海斗酒田南
齋藤 來音静岡
野村健太山梨学院
井上広大履正社

文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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