今年もジャイアンツカップ優勝経験者に注目。山下・太田・大石のドラフト候補トリオが見逃せない
今年もジャイアンツカップ優勝経験者が見逃せない!!
左から山下航汰(健大高崎) 太田 椋(天理) 大石 晨慈(大石 晨慈)
近年の高校野球では、ジャイアンツカップ優勝経験者がいるチームが好成績を残す、もしくはその選手がプロ入りを果たしており、密かに話題になっている。振り返れば、2012年優勝の湘南クラブには小笠原慎之介(東海大相模-中日)、2013年優勝の枚方ボーイズには九鬼隆平、松尾大河とともにプロ入りした秀岳館コンビ、2014年優勝の佐倉シニアにはプロ入りした金久保優斗(東京ヤクルト)。そして2015年ジャイアンツカップ優勝の羽曳野ボーイズにもドラフト候補が揃っていた。
高校通算71本塁打のスラッガー・山下航汰(健大高崎)、高校生屈指のショート・太田 椋(天理)、大石 晨慈(近大附)。いずれも羽曳野ボーイズ出身だ。
山下は羽曳野ボーイズ時代からスラッガーとして活躍。その後、健大高崎に進学し、2年春の選抜で2本の満塁本塁打を記録。その後、2年夏の群馬大会では大会記録となる5試合連続本塁打。そして3年生になり、関東大会決勝で高校通算71本塁打を放ち、大きく評価を高めた。
太田は主力選手として活躍し、大石とともにU-15 アジアチャレンジマッチに出場。この大会では決勝戦のチャイニーズタイペイ戦で8番ショートとして出場し優勝に貢献した。太田は高校に入ってから攻守ともに大きく成長。2年夏の奈良大会では打率.400と結果を残し、初の甲子園出場。甲子園ではベスト4入りし、高校生離れした守備力を披露した。今年は主将に就任し、課題としていた打撃に磨きをかけ、春の奈良県大会で高校通算25号を放ち、順調に成長を見せている。
大石は羽曳野ボーイズのエースとしてジャイアンツカップ決勝戦で1失点完投勝利を挙げ優勝に貢献。U-15 アジアチャレンジマッチでは、決勝戦のチャイニーズ・タイペイ戦で9回を締め、優勝に貢献した。近大附に入学後は1年夏から背番号「1」を背負い、2年秋にエースとして大阪3位で近畿大会に導く快投を見せ、近畿大会でも1勝を上げた。昨年12月には大阪桐蔭ナインとともに大阪選抜にも選出された。この春は未登板に終わったが、夏へ向けてどんな進化を見せるのか楽しみだ。
3人はいずれも順調に成長を見せており、ドラフト候補へ成長した。最後の夏は過去最高のパフォーマンスを見せてくれることを楽しみにしたい。
文=河嶋宗一