Column

石見智翠館の連覇で幕を閉じた春季島根県大会を徹底総括!

2018.05.28


春連覇を果たした石見智翠館 県優勝校として中国大会、山陰大会に臨む

 石見智翠館の連覇で幕を閉じた春季島根県大会。大会の印象的な場面、活躍選手の振り返りを中心に、大会の総括を行いたい。

石見智翠館の連覇で幕を閉じた春季島根県大会

 

 昨年は、本格派右腕2枚を揃える投手陣を中心に優勝を果たした石見智翠館だったが、今大会は高い打力で、頂点まで上り詰めた。

 中でもインパクトのある活躍を見せたのが、4番を任された水谷瞬。昨秋は主に「6番・左翼」での出場だったが、今大会から一塁にコンバート。豪快なスイングで、準決勝・開星戦、決勝・立正大淞南戦と2試合連続で、豪快な一発をレフトスタンドに突き刺した。

 

 準優勝の立正大淞南は、堅守と徹底された走塁を武器に、決勝まで勝ち上がった。走者三塁の場面を作り、内野ゴロでも本塁を陥れるスタートを徹底。効率良く得点を奪う攻撃が印象的だった。背番号10ながら主戦級の活躍を見せた新田流生は、両サイドへの高い制球力で打者を翻弄。連投となった決勝でも、球威は衰えなかった。
昨秋、無念の初戦敗退から盛り返した立正大淞南。夏にピークを持ってくるチーム作りに定評があるだけに、今夏も期待できそうだ。

 

 昨秋優勝の開星は、準決勝で石見智翠館に乱打戦の末、惜敗。秋春連覇とは成らなかったが、準決勝では9得点、3位決定戦でも10得点と、打線の破壊力は石見智翠館と比べても引けを取らない。6月に控えている山陰大会で結果を出し、夏連覇に向けて弾みをつけたいところ。

[page_break:今大会を彩った、“ルーキー”3人]

秋初戦敗退から準優勝まで巻き返した立正大淞南-鍛え上げられた守備と走塁は大会随一だった

今大会を彩ったルーキー3人

 4強の平田は、就任2年目の植田悟監督の下、躍進の春となった。好投を見せた2年生エース・錦織を中心に、今大会で得た自信を夏に繋げたい。

 秋4強の益田東は、16強に留まった。秋投手陣の中心となった、和田晃成山下稜平が今大会ベンチアウト。底上げを図った投手陣が、夏どう機能していくか。

 同じく秋4強の大田は、中部地区予選で出雲西に敗れ初戦敗退。今大会からエースナンバーを背負う、遊撃手兼務の藤田幸生を中心に夏の巻き返しを誓う。

 

 最後に今大会を彩った、“ルーキー”3人を紹介したい。

 開星は背番号8で、内藤叶夢を登録。大会序盤は、「1番・中堅」で出場を果たした。ファーストストライクから積極的にスイングしていく思い切りの良さは、上級生に混ざった中でも際立っており、入学早々レギュラーを掴んだのも頷ける。

 立正大淞南は、捕手の谷川唯人が背番号12を奪取。今大会は途中出場のみだったが、評判のスローイング能力の高さを披露。中学時代から名を馳せたディフェンス能力で、県内を沸かせる日も近そうだ。

 平田は、開星との3位決定戦で、1年生右腕・高橋大樹が先発。直球主体のピッチングで、開星を翻弄。強力打線にもひるまないマウンド捌きは、1年生に見えない落ち着きと迫力を感じさせた。

 

 各校の新戦力が見せる今後の活躍にも要注目だ。

 

文=井上幸太

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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