News

甲子園でタイブレーク練習会が行われる、タイブレークどんな準備が必要?

2018.03.05

甲子園でタイブレーク練習会が行われる、タイブレークどんな準備が必要? | 高校野球ドットコム

 昨日、[stadium]甲子園球場[/stadium]で高校野球のタイブレーク練習会が行われました。

 モデル校としてお手伝いしたのは報徳学園。2年生は修学旅行中のため、1年生のみ38名が2チームに分かれて実戦形式でのシミュレーションです。

 審判団は春夏の[stadium]甲子園[/stadium]に関わる26名。ほかに場内放送やスコアボードも本番と同じ形です。

 試合ではまず9回終了時に同点だった場合に、13回からタイブレーク方式になることが場内放送やスコアボードで知らされます。そして12回が終了してタイブレークになる前にもう一度知らされます。

 [stadium]甲子園[/stadium]ではスコアボードや場内放送が日本一と言えるので、混乱する可能性は低いです。問題は地方大会。手書き式のスコアボードや選手名を出していないなど設備面で不安が残る地区があります。また場内放送や公式記録をアルバイトや女子マネージャーがしている地区もあります。そういった地区では、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。でも、時間をかけてでも慣れていくしかないとも思います。

 1月にも書きましたが、タイブレークは延長13回無死一、二塁で、継続打順でスタートします。この制度は今シーズンの導入が決定したことなので、「良いか悪いか」を議論する時間は終わりました。もう何を言っても、この制度がシーズン中に変わることはありません。ですから今は、もしタイブレークになった時への準備が一番大事な時期だと言えます。

 日本高等学校野球連盟の竹中雅彦事務局長と、窪田哲之審判規則委員長の話によりますと、今回のタイブレーク練習会で、12回終了時から13回開始までのタイムを計測したところ、概ね1分30秒から2分だったとのことで、思っていたよりスムーズだった印象でした。これが継続打順の特徴です。昨年まで春季大会で採用されていた任意打順だと、オーダー提出などで5分以上中断することもありました。試合の流れを切りたくないという思いも継続打順に表れています。また、U-18ワールドカップやWBCなどが任意打順から継続打順に変更したことも、高校野球のタイブレーク継続打順方式への後押しとなりました。

 さて、まもなく冬の練習を終える高校球児、指導者の皆さん。タイブレークになった時の準備は出来てきているでしょうか。8日に解禁される練習試合でまずその成果を発揮してほしいと思います。ルールを嘆かずに、チャンスであるとポジティブに捉えることも大事です。タイブレークは勝負を楽しむ心の部分と、様々な場面をシミュレーションして準備する頭の部分が大事になってきます。ただし、理想は9イニングで勝てることです。決してタイブレーク一辺倒になってもいけません。その部分はしっかりとすみ分けてほしいと思います。

 また日を改めて、タイブレークで考えられることを書いていきたいと思います。

絶対抑えておきたい!その他のタイブレーク関連記事
● タイブレークの規則改正!どこが変わったか本当にわかってる?
● なぜサスペンデッドという選択肢がないのか?
● タイブレーク、現場の意外な声とは?
● タイブレーク、なぜ地域によって規定が違うの?
● タイブレーク、来春センバツから導入決定!
● 明治神宮大会 1回戦「日本航空石川vs日大三」

(文:松倉雄太)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.20

【秋田】横手清陵と本荘が8強入り、夏のシード獲得<春季大会>

2024.05.21

いまも3人が現役で奮闘中! 200勝達成したダルビッシュの同期生

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?