タイブレークの規則改正!どこが変わったか本当にわかってる?

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2018.01.11

 昨日(10日)、日本高校野球連盟で行われた定例の業務運営委員会で、高校野球特別規則23(タイブレークの部分)の改正が審議され承認されました。なお、これまで高校野球特別規則23だったタイブレークの項目は、2018年度は高校野球特別規則22となる予定です。また、2018年度の高校野球特別規則は申告制の故意四球(敬遠)をどうするかなど、まだ固まっていない項目もあるため、2月の理事会後に発効される予定です。

 今回はタイブレークの記述がどう変わったのか整理してみます。

 タイブレーク制の採用

≪2017年度≫
~硬式~
春季地区大会ではタイブレーク制度を採用する。
その他、春季都道府県大会と秋季地区大会および同都道府県大会では、主催連盟が各大会前に参加校に周知したうえで、タイブレーク制度を採用することができる。
ただし、選抜高等学校野球大会、全国高等学校野球選手権大会、同地方大会ではタイブレーク制度は採用しない。
~軟式~
春秋地区大会および同都道府県大会ならびに全国高等学校軟式野球選手権地方大会(都道府県大会含む)では、主催連盟が各大会前に参加校に周知したうえで、タイブレーク制度を採用することができる。
ただし全国高等学校軟式野球選手権大会ではタイブレーク制度を採用することとし、12回終了時に同点の場合13回からタイブレークを開始する。


≪2018年度≫
(1) 以下の大会でタイブレーク制度を採用する。
硬式・・・春季・秋季都道府県大会、春季・秋季地区大会
     選抜高等学校野球大会、全国高等学校野球選手権大会(地方大会を含む)
軟式・・・春季・秋季都道府県大会、春季・秋季地区大会
     全国高等学校軟式野球選手権大会(地方大会を含む)

タイブレーク規定

≪2017年度≫
(1) タイブレーク導入回について
(A) 9回終了時に同点の場合、10回からタイブレークを開始する。
(B) 12回終了時に同点の場合、13回からタイブレークを開始する。
主催連盟が(A)、(B)のいずれで実施するかを選択するものとする。


≪2018年度≫
タイブレーク導入開始回については、12回終了時に同点の場合13回からタイブレークを開始する。

≪2017年度≫
(2) 無死、走者一・二塁の状態から行うものとする。
(3) チームは、タイブレーク初回の攻撃を開始するにあたり打順を選択することができるものとする。(次回以降は前イニング終了後から継続打順)


≪2018年度≫
打順は、12回終了時の打順を引き継ぐものとする。(次回以降も前イニング終了後からの継続打順)
走者は無死一・二塁の状態から行うものとする。この場合の2人の打者は、前項の先頭打者の前の打順のものが一塁走者、一塁走者の前の打順のものが二塁走者となる。

≪2017年度≫
(4)タイブレーク開始前に両チームの主将は本塁上に集合し、記入済みの「選択打順申告用紙」を球審に提出し、審判委員と両チームの主将が確認する。これ以降で、守備側の選手交代およびポジション変更、攻撃側の代打および代走は認められる。


≪2018年度≫
タイブレークを開始する各イニングの前に、審判委員と両チームは各塁上の走者に誤りがないか十分に確認する。その後、守備側の選手交代およびポジション変更、攻撃側の代打および代走は認められる。

≪2017年度≫
(5)延長回に入り、降雨等でやむなく試合続行が不可能になった場合は引き分け再試合とする。


≪2018年度≫※概ね変更はないが文言に若干の変更
タイブレーク開始後、降雨等でやむなく試合続行が不可能になった場合は引き分けとし、翌日以降に改めて再試合を行う。

≪2017年度≫
(6)タイブレーク開始後、15会を終了し決着してない場合はそのまま試合を続行する、ただし、1人の投手が登板できるイニング数については15イニング以内を限度とする。


≪2018年度≫※文言に変更なし

≪2017年度≫
(7)決勝戦は、原則としてタイブレーク制度は適用しない。


≪2018年度≫
決勝はタイブレーク制度を採用しない。決勝での延長回は15回で打ち切り、翌日以降に改めて再試合を行う。ただし、決勝の再試合ではタイブレーク制度を採用する。

≪2017年度≫
※「明治神宮野球大会」と「国民体育大会(硬式・軟式とも)」では、両大会のタイブレーク規定を適用する。


≪2018年度≫※文言に変更なし

公式記録の取り扱いについては2017年度の高校野球特別規則と変わっていませんが、念のため再掲しておきます。
▽公式記録の取り扱い
チームおよび個人の記録は、すべて公式記録とするが次項以下に掲げることには留意する。
① 投手成績
(a) 規定により出塁した2走者は、投手の自責点としない。
(b) 完全試合は認めない。
(c) 無安打無得点試合は認める。
② 打撃成績
(a) 規定により出塁した2走者の出塁記録はないものとする、ただし、「盗塁」「盗塁刺」「得点」「残塁」等は記録する。
(b) 規定により出塁した2走者を絡めた「打点」「併殺打」等はすべて記録する。

 昨日の決定により、春、夏、秋の全ての公式戦で延長13回からタイブレーク制度が適用されることになりました。ただし、1年生大会やNHK杯、新人大会など小規模の大会については各都道府県の裁量に任されることなります。あくまでも春、夏、秋の各都道府県大会や地区大会、全国大会での採用となります。

 さて、タイブレークの試合では昨秋の明治神宮大会1回戦日本航空石川vs日大三の試合を思い出される方もいるでしょう。この時はタイブレーク初回の攻撃が選択打順でしたが、日大三はケガで病院に運ばれた選手が出塁する走者になったため、球審に確認をした上で、臨時代走が送られました。

 打席を経ての臨時代走は死球などが絡むためわかりやすいです。でも私は、こういったいきなり塁に出た選手に臨時代走というのはこれまで思いつきませんでした。「こういったこともあり得るのか」というのが当時の感想です。

 攻撃時、打順が遠い時にベンチでテーピングを巻き直したり、治療をしたいという選手もいるでしょう。実際にそうしているケースも見られます。

 攻守がはっきりしているのが野球。攻撃の場合は打席に立った後に塁上に走者として立つ。その過程で死球等のケガで臨時代走が使われます。臨時代打はありません。ただ、タイブレークは打席を経ずいきなり走者として塁上に立つので、通常考えられる野球の場面とは違いがあります。

 日本高校野球連盟の竹中雅彦事務局長にも元々のケガの治療などで臨時代走が出せるかについて少しお話を聞きました。答えは「その時に審判団を含めた現場の判断」ということです。あくまでも治療の度合いということなのでしょう。ですので、臨時代走を戦術的に使えるんじゃないかと思われた方は注意が必要だと思います。

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(文:松倉 雄太)

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